耐震 – 住宅デザイン http://juutakudesign.com 住宅のデザインやパーツ、家具や内装など、例えば『このキッチンの、この感じ!』というものを見つけてきては紹介しています。新築/リフォームの際の間取りやインテリア検討、アイディアを出してイメージをふくらませるための元ネタなどにどうぞ。 Thu, 06 Feb 2014 07:14:08 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.8.2 【失敗例・参考・備忘録】子供部屋に関する検討・悩み(前編) http://juutakudesign.com/2013/01/post_454.html http://juutakudesign.com/2013/01/post_454.html#respond Thu, 31 Jan 2013 03:07:09 +0000 http://juutakudesign.com/wordpress/2013/01/post_454.html ここ最近、子供部屋のことについて色々と考えてるんですけれど、コレ、ホント難しいですね…。 これから家を建てる方は、予めよーく検討しておくことをオススメします。 (この2段ベッド、低くて結構可愛らしい感じで好き […] ]]> ここ最近、子供部屋のことについて色々と考えてるんですけれど、コレ、ホント難しいですね…。
これから家を建てる方は、予めよーく検討しておくことをオススメします。
(この2段ベッド、低くて結構可愛らしい感じで好きです。あんまり高いと、子供が小さいウチは落ちたりしやしないか気になりますしね…)
つい先日も、「いつかは書斎を明け渡して子供部屋に…」という話を書いたんですが、僕のウチの場合、そもそもあまり細かく想定・検討もせずに家を建てたもので、将来的に部屋が足りなくなることが確定しております…。
なので、どこかのお部屋をどうにかして、足りない部屋を新たに創りださなければならないんですが、コレがなかなか難しい…。
無計画にやるとどういうコトになるのかというあたりを、(お役に立つかどうか不明ではありますが)これから家を建てる皆様の参考として、また、自分がこれから色々と考えていくにあたっての備忘録として簡単にまとめておこうかなと。
【計画性が無かったトコロ・想定しきれなかったトコロ】
(1)子供の人数と性別の想定に関する「甘さ」
僕のウチは子供が2人います。
結婚当初から、夫婦ともに「子供は2人以上欲しい」と思っていたんですが、家を建てた段階では長男しか生まれておらず、コレばかりは2人目が出来るかどうかも分からないので、何となく曖昧に考えていました。
ところが、幸運にして2人目を授かり、しかもそれが女の子だったという…。
「曖昧に」というのは、もっと具体的にいうと「子供は1人だけかも知れないし、2人目が出来ても、2人目も男なら同室でも良いし」というくらいに考えていて、「ま、2人目ができてそれが女なんて可能性は半分以下、せいぜい30%くらいかな」というくらいに考えていたわけです。
確率論で言えば一見合理的な考え方だったようにも見えますが、自分がつくづくアホだったなと思うのは、「家を建てるなんて重大なイベントに対して、30%もの大きな確率を軽視した」という点ですね。
家の部屋数なんて後からどうこうするのは簡単なことでは無いわけで、「3回に1回もの確率で起きることならば、起きると思って準備すべき」というのが正しい考え方だったわけです。
(2)書斎を部屋数のカウントに入れたくせに、書斎を手放したく無い
仮に家族が増えて部屋が足りなくなった場合、「いざとなったら書斎を子供部屋に流用すればいいや」と考えていたんですが、正直言って書斎を手放したくないわけです。
それだったら、書斎を手放した後に別の場所を次の書斎にする方法なりを考えておくべきであって、自分の中で思いっきり矛盾してしまっているという…。
これも、「ホントに必要になるかどうかわからないしね」と考えて自分に逃げ道を与えてしまったという「甘さ」からきた失敗だと思います。
書斎にかぎらず、ドコかの場所を別の場所にコンバートするような想定のプランを建てるのであれば、それで本当に困らないのか、困るようであれば、その対応策をそれとセットで考えておくことが必要だったのかなと。
(3)大きな地震の発生と1階の部屋の扱い
家を建てた(2007年)当時も、「近い将来は関東(東京)にも大震災がやってくるよ」と言われ続けていました。
でも、何となく「大丈夫だよね」と思っていたんですよね…。
「ホントに起きるかどうかなんて誰にもわからないし」「本当の震源直下じゃなければ震度もせいぜい5強から6弱くらいだろうし」「今の耐震基準で建ててるわけで、家も簡単に倒壊なんてしないだろうし」と…。
しかし、2011年3月11日に発生したマグニチュード9.0という巨大地震を経験して、その後に子供部屋のことを考えている今の状況では、色々と思うことがあります。
今回の大震災を経験して、1995年に起きた阪神淡路大震災の際に聞いた「ある話」を思い出したんです。
当時、僕は大学生でした。
大学で所属していた運動部で、関西の某大学と年に1回定期戦を行なっていまして、先方の選手からこんな話を聞いたんです。
『揺れが治まって寝室の扉を開けたら、2階だったはずなのに、1階になっていた』
その建物は恐らく、1981年の耐震基準改正以前の「古い耐震基準」で建てられた古い建物だったのだろうと思います。
場所も確か、かなり揺れが激しかったエリアだと言っていた気がします。
だからそんなコトになったんだろうと思います。
しかし、東日本大震災のような地震を経験して、自らの子どもたちの子供部屋のことをリアルに想像すると、どうしても1階には作りたくない気になってしまうんですよね…。
大丈夫だろうとは思うんですが…。
これも「想定が甘かった」点の1つなんだろうと考えています。
今更ですが、コレを回避するためには、「出来る限り1階には居室を作らない」という想定で家の間取りをプランニングするのが良かったのかなと。
1階にはクローゼットや浴室、トイレなんかを集中的に集めるようにしておくとか。
全部の居室を2階に持っていくのは現実的に無理だとしても、1日の1/3〜半分近くの時間を過ごす寝室は、基本2階より上に作るようにするとか。
あと、1階に作った書斎は子供部屋や寝室にはコンバートできないつもりでいるとかね。
ま、そもそも地震なんて、気にしなければ問題でもなんでも無いのかも知れませんけど、一度気になりはじめてしまうと、どうしようも無いですよね…。
コレは自分に対する言い訳でもあるんですが、(1)と(2)の問題だけだったら、やり方を色々と検討することでどうにでもなるんだろうと…(後編に続きます)。
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家具の耐震固定(中 その3、鬼目ナット活用でキャビネット固定) http://juutakudesign.com/2012/04/3.html http://juutakudesign.com/2012/04/3.html#respond Mon, 23 Apr 2012 05:50:59 +0000 http://juutakudesign.com/wordpress/2012/04/3.html すいません…予めお詫びしておきますが、「家具の耐震固定シリーズ」、またまた脱線しております。次回が(下)となりまして、完結編にできるのでは無いかと考えております。が、実際はどうだか…。今回は、前回 […] ]]> すいません…予めお詫びしておきますが、「家具の耐震固定シリーズ」、またまた脱線しております。
次回が(下)となりまして、完結編にできるのでは無いかと考えております。
が、実際はどうだか…。
今回は、前回までの「耐震固定用の板を使ってそこに家具を固定する」方式ではなく、単に鬼目ナットを使って、そこにヒートンをつけて家具を固定する方法をやってみましたので、そのご報告です。
そもそも、家具を固定するために壁などに開ける穴に鬼目ナットを使うことで、
・家具を固定するために壁などに開けた穴が、単なる穴よりも気になりづらい。
・家具を移動して、その穴が必要なくなっても、あまり気にならない。
・鬼目ナットを埋め込むので、穴自体が何度でも再利用可能。
というあたりのメリットが出てくるのではないかと考えています(要するに、家具固定の穴を壁に開けちゃうのがちょっと抵抗がある、というだけの話なんですが…)。
で、本来のこのシリーズでは、
1)壁に穴を開けて、鬼目ナットを埋め込む。
2)壁に埋め込んだ鬼目ナットに、無垢素材などの良い感じの木の板を取り付ける。
3)取り付けた木の板に家具を固定する。
という3段階を考えているのですが、今回は、上記の1だけを実施して、埋め込んだ鬼目ナットにヒートンを取り付けて、そのヒートンを使って家具を固定する、という方法を試してみました。
応用場所としては、高いところにある窓の窓枠など、ヒートンの様なものを取り付けてもあまり気にならない様な場所かな、と思います。
今回は、こんな感じの窓枠に、IKEAで買ったANTONIUSというワイヤーフレームの衣類キャビネットを固定してみます。
まずステップ1、窓枠に、鬼目ナットを埋め込むための穴を開けます。
使う鬼目ナットはつばの無いEタイプ、M4径で長さ1cmのものです。
このタイプのM4用鬼目ナットの下穴は5.7mmから6mm程度なので、6mmのドリルで下穴を開けます。
で、開けた穴に、鬼目ナットをねじ込むと、
こんな感じに、M4径のネジ穴を作ることができます。
で、ステップ2として、そこにM4径のヒートンを取り付けると、こんな感じです。
家具を移動などしてヒートンが不要になったら、ヒートンを抜いてしまえば、M4径のネジ穴だけが残るわけで、単に穴が開いているよりもずっと見てくれが良い感じになるかな、と。
で、最後に7mm径位の細い船舶用のロープを使ってヒートンに家具を固定します。
このロープ、耐荷重的には数百kgまでOKとのことで、しかもお値段1mあたり157円(東急ハンズにて)というリーズナブルさです(強い力をかけた場合、結び目が解けるのが先なので、結ぶのはしっかりと結びましょう)。
こういったロープが入手できない場合、ナイロンロープ(15mmとかそれ以上の太さのあるもの)でもそこそこの強度が有るようなので、そういったものを使っても良いかと思います(ただし、ロープをよくあるプラスチックや鉄製の調整アジャスターなどで留めると、ここの強度が弱くて外れてしまうことがあるので、こういった金具などを使わずに結んだほうが良いかな、と思います)。
紐で直接縛れない様な(上手くロープを通すことができない)家具の場合、家具側にもヒートンを埋め込むなどの方法で結ぶか、または、L字金具(カナオレ)やI字金具を使って家具と壁を連結してもよいと思います。
しかし、ヒートンと船舶用ロープの見てくれは、ちょっとイマイチ感がありますね…。
今回はあまり人目に付かない場所だったのでコレで良しとしたいと思いますが、次回は本来の目的である「見た目的な面の向上」を目指して何か考えてみたいと思います。
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家具の耐震固定(中 その2) http://juutakudesign.com/2012/04/2_5.html http://juutakudesign.com/2012/04/2_5.html#respond Fri, 20 Apr 2012 07:03:26 +0000 http://juutakudesign.com/wordpress/2012/04/2_5.html (中 その2)って何だ?というツッコミを頂いてしまいそうなのですが、とりあえず3回では終わらなかったもので…。全部で5、6回で完結できそうな気がしてますので、全部終わったら改めて通番を振りたいと思います。すん […] ]]> (中 その2)って何だ?というツッコミを頂いてしまいそうなのですが、とりあえず3回では終わらなかったもので…。
全部で5、6回で完結できそうな気がしてますので、全部終わったら改めて通番を振りたいと思います。すんません…。
で、何だか前回から間が開いてしまった「家具の耐震固定シリーズ」ですが、放置しておくと進まないので、とりあえずできることからやっていこうかな、と。
前回、「震度7クラスの地震に耐えるためには、300kgなどの力に耐える固定が必要」、「なので家具は石膏ボードではなく、柱に固定したい」というような話を書きまして、で、家具の背面に柱が無い場所でも、こんなイメージで、無垢素材の板を鬼目ナットを使って固定して…という様な計画を建てました。
で、この壁に固定する板(上記図の赤い部分。この板に家具を固定する)の制作が完了したので、とりあえずそこまでは書いておこうかなと。
素材は2種類、ホワイトアッシュとウォールナット(くるみ)で試してみました。
サイズは、厚さ2cm、幅10cmという点を共通にして、長さは実際にこれを取り付ける場所や、その裏の壁に通っている柱の間隔などに応じて調節してみようかな、と。
長くて黒っぽいほうがウォールナットで、長さ108cm、短くて白っぽい方がホワイトアッシュで、長さ63cmです。
この108cmとか63cmというのは、90cm間隔の柱、45.5cm間隔の間柱と、それぞれの太さなどを考慮して、とりあえずこの長さで試作してみた、という程度なので、最終的にはこの長さでは無い別の長さの方が一般的に使える、ということもありえますが…。
で、それぞれ端から1.5cmのところに6mm径の穴を2つ開けてあります。
この穴を使って壁の奥にある柱に埋め込んだ鬼目ナットにこの板を固定するわけです。
6mmの穴を開けてあるのは、M4径の鬼目ナットの下穴が6mm程度だからそれにあわせてありまして、こちらにも鬼目ナットを埋め込むか、またはスペーサーをかましてそのままM4のボルトを通すかは、取り付けの段階で考えてやってみようかな、と。
リビングやダイニングなど、人目に付く場所の家具の固定に使うことを想定していたので、見た目の問題を重視してウォールナットも使ってみたのですが、無垢素材の木なので、ホワイトアッシュも相当良い感じの仕上がりになっています(一応各面はR面加工してあります。これで随分雰囲気が変わっているかな、と)。
気乾比重的にもウォールナットが0.63に対してホワイトアッシュが0.69と、ホワイトアッシュのほうが若干強度が出そうですし、価格的にも若干ホワイトアッシュの方が安いと思いますので、特に黒みがかった木材を使いたい、という方でなければホワイトアッシュの方がおすすめできそうな気がします。


この板を、下記の写真の様な感じで家具を固定したい場所に埋め込んだ鬼目ナットに固定して、取り付けたこの板に対して家具を固定するわけです。
そうすると、壁の方の穴は鬼目ナットを使用して何度でも再利用可能にできますし、家具の固定はこの板にするので、壁にボコボコ穴が空くことも無くて良いのでは無いかと。
(下の写真の板は角のR面加工をしていない板なので、若干イメージが違うかもしれません。)
で、取り付けですが…。
ちょっと時間が無いもので、また次回、ということで…。
このシリーズ、あと2回位で本当に完結できると良いなと思います…。
すんません…。
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家具の耐震固定と家のレイアウト変更問題(中) http://juutakudesign.com/2012/03/post_308.html http://juutakudesign.com/2012/03/post_308.html#respond Mon, 12 Mar 2012 01:33:24 +0000 http://juutakudesign.com/wordpress/2012/03/post_308.html 前回、地震対策としての家具の耐震固定の話について書いた続きです。今回を(中)として、全3回位でまとめてみたいと思っていますので宜しくお願いします。前回、まず課題として1)家具固定用の穴問題。L字金具で家具を固定する際に、 […] ]]> 前回、地震対策としての家具の耐震固定の話について書いた続きです。
今回を(中)として、全3回位でまとめてみたいと思っていますので宜しくお願いします。
前回、まず課題として
1)家具固定用の穴問題。
L字金具で家具を固定する際に、壁に穴を開けるのがイヤ。
2)家具固定用の柱が家具の近所に無い問題。
L字金具で家具を固定するにせよ、石膏ボードへの取り付けでは不安が残る。震度7クラスの地震では、重力加速度3,000ガル=3G相当を超えることも在り得る。100kgの家具ならば300kgの力に耐える固定が必要。つまり、柱への固定が必須。では、家具の裏に柱がなかったらどうしたらよいの?
という位の話がありました。
まず1)に対して、「柱に鬼目ナットを埋め込んで、それを用いて家具を固定してはどうか」というあたりまでを考えてみました(鬼目ナットを使えば、壁に穴は開くけれど単なる穴ではなくネジ穴なのでまだ我慢できそう。家具のレイアウト変更などをしても再利用も可能)。
コレが鬼目ナットです。木材にねじ込んで、ネジ穴を作ることができます。
1本以上の通常の柱(10.5cm×10.5cm)と複数本の間柱(3cm×10.5cm)に対して、柱あたり2個以上の鬼目ナットを埋め込む想定にすれば、最低でも柱は3本、鬼目ナットは6個以上という計算になりますので、地震発生時に家具が300kgの力で引っ張られたとしても、柱一本あたりの荷重は100kg,鬼目ナット1個あたりの荷重は50kgという計算になります。
で、今回は課題の2)、「家具の裏に柱がなかったらどうしたら良い?」について、です。
まずは、家の柱というのがどのくらいの間隔で入っているのか、という話です。
通常、家の柱は、大体45.5cm程度または50cm程度の間隔で入っている様です。
家の設計の規格には「尺モジュール」と「メーターモジュール」というのがあります。
「尺モジュール」であれば、半間90cmごとに通常の柱を入れ、その間に45.5cmの間隔で間柱という石膏ボードなどを固定する柱を入れます。
「メーターモジュール」であれば、1mごとに通常の柱を入れ、その間に50cmの間隔で間柱を入れます。
ツーバイフォーであろうと木造軸組工法であろうと、石膏ボードなどの規格化された内装部材などを使用するために、このいずれかの規格に合わせて設計されているのが通常の様です。
柱や間柱は基本的に上記の様な形で入っていますが、実際の柱の入り方は、家や内装のレイアウトによって異なってきます。
例えば、窓などは幅45.5cm以上あるものが多いですが、窓がある場所には当然柱は入れられませんので、窓の周りに柱を入れ、窓の上下に間柱を入れる形になっていたりします。
壁なども、必ずしも45.4cmや50cmの倍数の長さでは無いですから、壁の両端や途中、いずれかの場所で、一部短い間隔で間柱を入れるなどして長さを調節していたりすることが多いです。
僕の家の建築当時の写真があったので、いくつか例を挙げておきます。
窓の周辺はこんな感じになっていたりします。
左右に普通の太い柱が入っていて、その間に間柱が3本入っています。
奥に見える上げ下げ窓は、均等に柱が入っていないパターンです。
上げ下げ窓の左右に、芯-芯105.25cmの間隔で幅10.5cmの柱が入っています(柱と柱の間の長さは94.75cmということになります)。窓の上下には間柱が入っているわけですが、45cmで割り切れないので、等間隔に2本+4.75cm間を開けてもう1本、という感じで間柱が入っています。
室内の壁はこんな感じになっています。
右手に見えているのは幅約2.9m位の壁なんですが、こちらも45.5cmでは割りきれませんので、手前から、10.5cmの柱-3cmの間柱-柱-間柱-柱-間柱と来て、その隣は狭い間隔で10.5cmの柱が入っています。
ちなみに、柱と柱のそれぞれの中心(芯)の間の長さが45.5cmを基本としている、ということで、45.5cm+柱の太さ10.5cm、ということではありません。
こうやって見ていくと、多くの壁の場合には、少なくとも45cm程度の間隔では何らかの柱が入っているわけで、家具の固定に3本以上の柱を使用したいのであれば、壁側の取り付けエリアとしては90cm程度の幅を見れば大丈夫そう、ということになりそうです(メーターモジュールの場合には1m程度の幅)。
実際は、レイアウトや施工等によって色々と変わってくるのですが、基本で言えばこんな感じでしょう。
拙い絵ですいません。壁と、その中の柱のイメージを2段並べたつもりです。
ここで今度は、家具のサイズを簡単に測ってみます。
37型液晶テレビ-約93cm
タンス-約80cm
戸棚-約80cm
という感じでした。
テレビも戸棚も、柱の位置を意識して設置しているわけではありませんので、80cm、90cmの幅の丁度両脇に柱が来ている、ということは恐らく少ないでしょう。
つまり、柱の間隔が45.5cmだとすると、最大で家具の両脇は柱から22.75cm程度離れていることになります。
そして、家具自体の幅は90cm程度しかありませんので、多くの場合には90cm程度の家具の後ろには、柱は2本しか存在していないことになってしまいます…。
この問題を解消する方法を考えてみたんですが、壁(に埋め込んだ鬼目ナット)と家具の間に、板を入れれば良いような気がします。
幅10cm、長さは90cmよりもちょっと長め位で。厚さは2cm位で大丈夫かな、と考えています。
つまり、こんな感じです。
壁にそって板を横に渡して、その板を、柱3本、6箇所の鬼目ナットに固定します。
で、その板に対して家具を固定するわけです。
コレだったら、板自体を交換すればレイアウト変更にも柔軟に対応できますし、板は交換ができるので、必要ならば気兼ねなく穴あけ等もできます。
無垢素材のいい感じの板を使えば、インテリア的にもそんなに悪く無いのでは無いかと。
これで、2)の「家具固定用の柱が家具の近所に無い問題」も解消できそうです。
上記の前提で、次は実際に、
・柱への鬼目ナットの埋め込み。
・家具固定用の板の手配、穴あけ、壁への取り付け。
・家具固定用の板への家具の耐震固定。
あたりを実施した結果をご報告してみたいと思います。
部材の手配の関係がありますので、次回は一週間後位でしょうか。
家具の耐震固定シリーズ」、何だかだらだらと来ている気がしますが、次回で最終回にできるといいんですが…。
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家具の耐震固定と家のレイアウト変更問題(前) http://juutakudesign.com/2012/03/post_307.html http://juutakudesign.com/2012/03/post_307.html#respond Sat, 10 Mar 2012 21:18:36 +0000 http://juutakudesign.com/wordpress/2012/03/post_307.html 昨年の東日本大震災もそうですが、地震は忘れた頃にやってくるわけで、だからこそ、いつやってきても大丈夫なように常日頃からの準備が重要なわけです(図らずも東日本大震災から丁度一年の今日、こんな記事を書くことになったのは、単な […] ]]>
昨年の東日本大震災もそうですが、地震は忘れた頃にやってくるわけで、だからこそ、いつやってきても大丈夫なように常日頃からの準備が重要なわけです(図らずも東日本大震災から丁度一年の今日、こんな記事を書くことになったのは、単なる偶然ですが)。
タンスや戸棚、大型液晶テレビなど、大きな地震がやってきた時に倒れたら大変なことになりそうな家具類は、しっかりと壁に固定をしておきたいですが、コレが中々微妙な問題もありまして。
家具の耐震固定には、突っ張り棒などで天井に家具を固定する方法と、家具をL字金具などで壁にしっかりと固定してしまう方法がありますが、突っ張り棒が使える家具は限られますし、安定感からいっても、L字金具での固定の方が安心だと思います。
消防庁のサイトに「家具を転倒させないメカニズム」が書いてありましたので、参考にリンクを張っておきます。
コレによると、「家具の重量と同じ力が(家具の)重心に水平にかかった場合、家具を頂部で壁に固定するには、家具の重量の約1/2の力が必要」とあります。
つまり、たとえば、100kgの家具が動く程度の地震があったときには、50kgまで耐える力で壁に固定してあれば大丈夫、ということですね。
これは地震の大きさによっても数値は異なってくるんだと思うんですが、震度6強、震度7などのかなり大きな揺れの場合、「家具が動く」程度ではなく、「タンスが吹っ飛ぶ」位の動きになると思いますので、その場合にはもっと強い力で家具を固定しておく必要があるわけです。
そうすると、やはり突っ張り棒ではダメで、L字金具なのかな、と(必ずしもダメかどうかはよくわかりませんが、強さという意味では弱いとは思います。石膏ボードの天井だと、激震の時には突っ張り棒が天井を突き破ってしまう、という話もありますし)。
でも、これは僕だけなのか、皆さんそうなのかよくわからないんですが、L字金具などで家具を固定するために壁に穴を開けるのってちょっと抵抗ありません?
少なくとも僕は結構抵抗がありまして、大きな戸棚等であれば、まあその背面の上側はあまり目に付かなさそうなので、我慢できそうな気がするんですが、それでも、「家の中のレイアウト変更等をしたら、その穴がおもいっきり残ってしまって気になるんじゃないだろうか」という様な下らないことを考えてしまいます。
テレビなど、もっと頻繁に動かしそうな家具の場合は、尚のことですね。
しかも、もう一つ問題がありまして、L字金具で家具を固定する場合にも、その金具を、壁の石膏ボードに固定しても(多分)あまり意味が無いわけです。
先程の消防庁の話を参考に考えてみれば、100kg位あるタンスや冷蔵庫をL字金具で固定するのであれば、最低でも50kgの力、余裕をみて考えるのであれば、100kg以上に耐える力で壁に固定する必要があるわけで、仮にコレを2個の金具で固定するのであれば、金具1つあたり50kgに耐える様な場所に固定する必要があるわけです。
上記では「100kgのタンスに対して、100kg以上の力に耐える必要」と書きましたが、実際のところ、震度7の激震では、重力加速度は600ガルから3,000ガルにもなる、ということです。
(私は素人なので、コレが正しい見解なのか自信がありませんが)、980ガル=1G、という計算なはずなので、600ガルの地震であれば、100kgの物体に対しては約0.6G、つまり約60kgの力が加わることになりますし、3,000ガルの地震であれば、100kgの物体に対しては約300kgの力が加わる、ということになるはずです(ちなみに、阪神淡路の時が800ガル、東日本大震災の時は3,000から4,000ガルだったそうです)。
仮に上記レベルまで耐える想定にする場合、100kgの家具に対して300kgから400kgの力に耐えうる固定を行わないといけない、ということになります。
これはもう柱に固定するしか無いのでは無いかと。
じゃ、家具の後ろの良さ気な場所に柱がなかったらどうしたら良いんだろう、ということにもなってきます…。
こんなつまらないことで悩んで、必ずやっておくべき地震対策を実行にうつせない、というのはホントにマズい状態だと思いますので、今回きっちり整理して、おウチの重い家具どもをしっかりと固定しちゃいたいと思います。
で、この、
1)家具固定用の穴問題。
2)家具固定用の柱が家具の近所に無い問題。
を解消できそうな方法を考えてみました。
まず1)についてですが、柱に鬼目ナットを埋め込んでみてはどうかと。
鬼目ナットというのは、木材に埋め込んでネジ穴を作れる金具のことです。
こんな形をしています。
写真のものは、M4サイズのDタイプという「つば付き」のもので、長さは20mm、直径は8mmです。一個10円です。
もっと太いタイプのものもあるんですが、細い間柱(2.7cm〜3cm程度)にも使用することを想定すると、この位の大きさが限度かな、と。
5,000円位の安い電動ドライバーにドリルの刃をつけて直径6mm位の穴を開け、六角レンチでねじ込むと、M4のネジを差し込めるネジ穴が作れます。
試しに、幅3cm、奥行き2cmの角材に埋め込んでみました。
細い角材に埋め込むと、角材側が割れてしまったりするかな、と思いましたが、下穴を開けて埋め込んでいるので、全然大丈夫そうです。
この鬼目ナットを使っても壁に穴が開いてしまうこと自体には変わりは無いんですが、家具を移動した後に残る穴が単なる穴では無くネジ穴になりますので、見た目的にかなりマシになるかな、と。
しかもこのネジ穴、家具を移動したりしても何度でも再利用可能ですので、そこら辺も嬉しいのでは無いかと。
この鬼目ナットを、普通の柱(10.5cm位)とその周辺の間柱(3cm位)にいくつか埋め込んで、それを使って家具を固定するアイディアで進めてみたいと思います。
ここで先ほどの地震の重力加速度の話を考えてみると、このアイディアで仮に300kgの力に耐えるためにはどうしたら良いんだろう、という話になるわけですが、通常の柱(10.5cm×10.5cm以上のもの)ならば、(本来縦の力に耐えることを想定している柱が、横向きの力に対してどの程度耐えられるか、という問題はありますが)少なくとも100kgや200kgの力には耐えうる様に思えます。
逆に、間柱は3cm×10.5cm等の「平べったいの角材」イメージですので、こちらに100kgを負担させるのは若干不安が残る気も…(まあ、3cm×10.5cmといえば、結構しっかりとした角材ですので、100kgの大柄な大人がぶら下がっても大丈夫な位の太さではあるとは思います。長さは違いますが、昔の家で使われていたしっかりとした木の表札などは、厚さ3cm×幅10cm位なので、そんな感じですかね。試しに上記の幅3cm×奥行き2cm×長さ90cmの角材をテーブルの間に渡して体重約60kgの僕がぶら下がってみましたが、しなりはすれど折れませんでした。木材の種類によっても強度は異なりますが、家の柱に使われるような材質で、この5倍の幅がある間柱ならば、少なくとも100kg程度の力で簡単に折れたりはしないのではないかと思います)。
上記を踏まえて、最低限1本以上の通常の柱と複数本の間柱に対して、一つの柱あたり2個以上の鬼目ナットを埋め込む形を想定すれば、震度7、3,000ガルの激震の地震が来たとしても、柱一本あたりの耐荷重が100kg以下、(柱に対して2cmの深さで埋め込んだ)鬼目ナット一つあたりの耐荷重が50kg以下、ということになるので、ある程度現実的な耐震固定の数値に持って行ける様に思えます。
ちょっと長くなりましたので、続きは近日中に(前、、後、3回位で)まとめてみたいと思います。
(今回の記事の中では、耐震固定に対しての私個人の考え方や計算を示しています。消防庁のサイトなどを参照している内容もありますが、あくまで素人考え、素人の計算に基づくものですので、仮にこちらの記事を何らかの参考にする際には、併せて専門知識を持った方のご意見を確認するようにしてください。また、当方の考え違い、誤り等ありましたら、ご指摘をいただけますと非常にありがたいと思いますので、よろしくお願い致します。)
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壁面に固定された作り付けの棚 http://juutakudesign.com/2012/02/post_294.html http://juutakudesign.com/2012/02/post_294.html#respond Wed, 29 Feb 2012 08:45:44 +0000 http://juutakudesign.com/wordpress/2012/02/post_294.html こちらの壁面作り付けの棚、デザインが中々面白いと思ったのでちょっとご紹介させて頂きます。 水道の配管のようなパイプと木の棚を組み合わせて、結構大きめの作り付けの棚を作っています。鉄のパイプと木の棚板の組み合わせの感じが中 […] ]]> こちらの壁面作り付けの棚、デザインが中々面白いと思ったのでちょっとご紹介させて頂きます。
水道の配管のようなパイプと木の棚を組み合わせて、結構大きめの作り付けの棚を作っています。
鉄のパイプと木の棚板の組み合わせの感じが中々良いです。
デザイン的にも、インテリアの一部として中々良い感じになっているのでは無いかと。
この棚、壁面に対してどのように固定しているのかが気になったんですが、そこら辺は、こちらの写真を見ていただくとよく分かると思います。
壁に対して木の板を打ち付けて、その木に対して棚のパイプを固定しています。
こういったやり方が一般的なのかどうかよくわかりませんが(というか、そもそもこんな作り付けの棚自体が一般的では無いと思いますが)、この固定方法は中々良いアイディアだな、と思いました。
木造住宅の内装によく使われる石膏ボードの場合、壁の内側に柱などの芯材になるものがある場所にしか、棚を固定することができません(またはボードアンカーなどを使えば、石膏ボードそのものに対して棚を固定することもできますが、強度的にはあまり強く無いです)。
しかし、この棚の様に、壁の中の下地のある場所に対して木材を打ち付けておいて、しっかりと固定された木材に対して棚を固定する方式にすれば、壁面のどの場所に対して棚を作りつけても、しっかりとした強度を得ることができます。
しかも、壁に対して打ち付ける木材を、自分の好みの木材、インテリアに馴染む木材を選べば、デザイン的にも面白く、いい感じに仕上げることができる、というメリットもあります。
コレは一般的な棚の固定方法としてもかなり良いアイディアだと思いますし、耐震などを目的とした棚の固定、耐震補強としても使えるアイディアだと思いますね。
僕の家も、家具の耐震固定をしたいと思っていた場所が何箇所かあるんですが、石膏ボードの下地の問題で固定ができていなかった場所があったので、このアイディアを使って耐震補強をしてみたいと思います。
Photo ©refinedbyink
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