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超狭小RC住宅 “ハウス・タワー”



勝手にタイトルつけてごめんなさい。

ホントは「ハウス・タワー│House Tower([設計] アトリエ・ワン “Atelier Bow-Wow”)」という建物名なんですが…。
このタワー、ホントにスゴイと思うんですけど…。
建築面積18.44平方メートルだそうです。
つまり、5.5坪、11.17畳しか無いスペースに、RC構造の、地上4階、地下1階、合計5フロア(ホントはもっと複雑な構造なんですが)を作り込んでしまったという、驚異的な建物です。
フロアの造りを簡単にご説明しますと、全体を1:2位の幅で分ける様に、まっすぐ階段が入ってまして、各フロア、その左右に色々なスペースが作りこまれています(2階部は、スキップフロアというか、段違いになっています)。
多分、家の中の配置はこんな感じです(畳数=Jは推定ですが)。
4階   テラスフロア(半屋内4J位)
3階   風呂+トイレ(6.5J)+?(3J)
2階(上)ベッドルーム(6.5J)
2階(下)リビング(3J)
1階   ダイニング(6.5J)+キッチン(3J)
地下1階 クローゼット(6.5J+3J)
広々とした空間はありませんが、建坪5.5坪しか無い場所に、(階段を除く居住スペースで)40畳(66平方メートル)以上のスペースを作っている、という点にびっくりさせられます。
しかも、1階のダイニングの上が吹き抜けの様になっていたり、各フロアが階段でつながっていて、空間的にはかなり近い関係になっている様なので、「狭い」という感じではないのでは無いかと思いますね。
狭小住宅といえばそうですが、狭小住宅というよりは、やはり「タワー」の方がぴったり来る感じがします。
上記の写真は模型なんですが、図面でいうと、こんな感じです。
アトリエ・ワンさんのサイトに、建物内の写真などもありますので、興味のある方は是非覗いてみてください。
この建物、かなり魅力的で面白いと思うんですが、1つだけ気になったことが…。
扉が一つもないんですが、夏とか冬とか暑いとか寒いとか空調とか、そういったあたり、どうなってるんでしょうか…。
RC構造ですので、夏は多分結構涼しいのではないかという気はします。
上の方のフロアには熱気がこもったりしそうな気もしますが、3階のお風呂、4階のテラス辺りで窓を開けて熱気を逃せば大丈夫かな、と。
冬はどうなんでしょうね…。
寒いんでしょうか。
暖めて暖めても温かい空気は上に上がって行き、冷えたRCの躯体で底冷えしてしまうのでしょうか…。
恐ろしいです…(余計なお世話ですが)。
そういえば、こういった家こそ、暖炉とかを入れるといいのかもしれません。
RC構造の家に住む某先輩の家でも、11月後半くらいから、ひたすら暖炉に火を入れ続けているそうです。
この間、2月中旬頃にお邪魔して深夜まで夜遊びしてたんですが、その時もそんなに寒くなかったですね。
ま、その時は、暖炉の目の前で遊んでたから、というのもあるのかもしれませんが、「そんなに」というより、「全然」寒くなかったです。
1階のダイニングに暖炉を設置して、煙突を2階のベッドルーム辺りまで通しておけば、遠赤外線と熱気両方で、下から建物全体を結構暖めてくれそうな気がします。
Photo #1©seier+seier , #2©yusunkwon

壁も柱も無いRC構造の家のリビング



家をRC(当然ラジコンじゃありません。鉄筋コンクリートです。)構造で建てると、壁も柱も無い、完全に視界の抜けた空間を作る事ができます。

だからといって別に無理にだだっ広い空間を作らなくても、敢えて壁も柱もしっかりと作って、コンクリートの打ちっぱなしの雰囲気を楽しんでも良いんですが、せっかくなので、こんなフロアを広く一つ作ってしまっても面白いかもしれません。
木造在来工法やツーバイフォーでは、この広い空間は作れないです。
こんな広い空間をわざわざ作っておいて、更にそこに、ソファと椅子、テーブルくらいの家具しか置かない、というこの使い方。センスが感じられますね。ぽっかりと視界が抜けた空間の向うに見える木々の風景がまた良いです。
ただ、この部屋寒そうですね。余計なお世話かもしれませんが。
もうちょっと家具を置いたり、断熱を考えてみたりした方が良いような気が・・・。
Photo ©Mirage floors