ホントに大したことじゃ無んですが、ふと思ったことがあったので。
バルコニーに出るドアって、日本だと結構な高確率でスライドドアですよね。
諸般の事情が許すならば、観音開きというのも趣があってなかなか良いかなとか。
観音開きのドアのメリットというのは、単体の開き戸に比べてドアのサイズを小さく(半分に)することができたり、ドアが2枚になることによって開口部を大きく取れて、人の出入りの多い店舗入口なんかに使うと何かと便利、というような点が挙げられるわけですが、自宅のバルコニーという環境での話として単純に考えると、これらの課題はスライドドアでも解消できるわけで、実はそれほどメリットがあるともいえません。
しかも、開いた扉が邪魔になったり、風でパタパタしたりというデメリットもあったりするわけです。
ま、この点については、このお宅のようなレイアウトだったら開いた状態で壁にピタリと張り付くレイアウトにできるので、多くの場合はレイアウトで解消できたりもします。
ちなみに、仮にこのドアをスライドドアにしたとすると、左右どちらかに開閉用のスペースが必要となりますので、レイアウト的には「真ん中」にドアを配するのは無理で、左右どちらかに寄せた形にする必要があります。
どちらが良いかというのは全体の意匠的なものとの兼ね合いにもなりますが、「真ん中配置」を選択できるという面では、ケースによってはこの点を観音開きのメリットとして捉えることもできるのかなと。
と、メリット/デメリット的なコトをウダウダと考え始めると話がどんどんややこしくなる気もするんですが、コレは完全に個人的な好みの問題だとは思うんですけれど、観音開きの扉って独特の雰囲気があって良くないですか?
なんと言いますか、「私を通って向こうに行って」といざなわれているような気がするんですよね。
半開きにしてみたり、片側だけ開けてみたりと、単なるドアのクセに、結構色々な表情をもたせられる面白いパーツのような気がします。
外から見るとこんな感じ。
実はコレは正面の写真なので、見えているのは上記の写真のバルコニーの部屋とは別の方角の部屋なんですが、このバルコニーのドアが普通のガラスのスライドドアで、左右どっちかに寄せてあったりしたら全然雰囲気違いますよね。
「用途やレイアウトに応じて適切な選択をする」というのは大前提だとは思うんですけれど、放っておくと自動的にスライドドアになってしまいそうな部分に対して、別の選択肢や可能性を頭の片隅に入れておくというのも意外と大切なことなのでは無いかと。
( via Alvhem MAKLERI & INTERIOR )