建築家や設計士に監理を頼むことのメリット、デメリット
という話をポストしましたが、実際に僕が家を建てた際の
経験談で、上記の記事の様な話に加えて、建築家に頼んで
家を建てる際に認識しておくべきとても大きなポイントが
一つありましたので、その話を書きたいと思います。
僕が家を建てる際は、親類の知り合いの建築家に相談を
しました。
この建築家は、店舗や商業施設を専門に活動している人でした。
そして工務店も、この人が日頃からつきあっている工務店に
お願いをすることにしました。
お金もふんだんにある訳ではありませんので、費用はできるだけ
値切りましたね。
工務店側としても、利益云々というレベルではなく、
±0というレベルの仕事だったと思います。
その結果、何が起きたかというと・・・
工務店も商売で仕事をしている訳です。
ですが、日頃から付き合いの深い建築家からの要望とあっては
無理もせざるを得ない。
その結果、当然、利益の出ない商売になってしまいます。
だからといって、施工も建築家が監理しているので、下手な
手抜きはできないわけです。
結果、工務店が行ったことは(これはあくまで推測ですが)
現場の責任者(工務店のプロパ社員)を、エースではない、
Bクラス(Cクラス?)の人間にした様です。
うだつの上がらない感じの年配の方でしたね・・・。
5個お願いすると、必ず1個忘れる様なタイプの方でした。
大工の棟梁は優秀な方でしたが、責任者がポカだと、
周辺への挨拶、工期管理や仕上げ、清掃の不備等、
「責任者の責任で管理・指示・チェックすべきもの」
に問題が出てくるようです。
当然、建築家と自分、双方からその都度クレームを上げて
対応をしてもらいましたけれど、これは結構なストレスでした。
引越しの数日前になって、急に「間に合わない」という話が
でて、年の瀬押し迫る頃にホテルに一週間くらい滞在も
しましたし。
(当然、通勤が楽な都心主要駅のホテルを工務店の
費用で押さえてもらいましたが、これも交渉が必要でした。)
工務店に無理をさせると、こういうことが起きるだろう、という
一例です。
ちなみに、商業施設を専門とした建築家に頼んだ結果、
良かった点は
・すっきりとしたモダンなイメージの内装になった。
(これはその人の得意分野による。)
・エアコンや照明など、商業施設でも使う様な設備は
かなりの安値で入れられた
(定価の半額どころじゃありません。エアコンだって、
1台10万、20万しますので、全部屋分で、かなりの
コストダウンになったと思います。)
という位ですかね。
商業施設ばかりやっていることのデメリットも当然ありましたが、
それはまた、別の機会に書きたいと思います。
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建築家、設計士に監理を頼むことのメリット、デメリット
家を建てる際、やり方としては大きく分けて、工務店や
ハウスメーカに直接頼む、という方法と、建築家や独立した設計士に
デザイン、施工監理を頼み、施工自体を工務店に頼む、という
方法があります。
建築家に施工監理を頼むことにはメリットが多くあり、
・工務店の費用見積もりや施工が適正であるかどうかのチェック
・デザインや使い勝手等の向上(アイディア出しから設計まで)
・大抵は得意分野を持っており、その分野については
デザイン、機能についてかなり期待ができる。
(例えば、主婦視点での家作りが得意、等。)
・付き合いのある業者に対して、ある程度の無理が利く。
(価格面等)
というあたりが最大のメリットでしょう。
つまり、プロとしての経験、能力を、施主側の立場に立って
発揮してくれるという訳です。
その代わりに、工務店に支払う費用以外に、建築家に支払う
費用として設計・監理費用、というものが発生します。
住宅の建築費用の5%、10%という様な価格設定をしているのが
一般的の様です。
とはいえ、しっかりとした優秀な人と出会うことができれば、
使い勝手の良い、デザインも良い家を建てることができますし、
施工費用も低減できるところは抑えるように工務店に対して
チェックを入れてくれる訳ですから、設計・監理費用は単純な
プラスアルファの費用、という訳ではありません。
また、ハウスメーカーに頼む場合であっても、しっかりとした
営業担当者や設計士がついてくれれば、建築家に頼んだのと
変わらず、施主の思いを反映した良い家を建ててくれると
思いますので、こちらはこちらで良い面もあるでしょう。
余談ですが、工務店やハウスメーカーの重要な販売チャネルの
一つは「口コミ」なんだそうです。
普通の人は、家は一生に一度しか建てません。
結局のところ一回限りの付き合いなので、工務店に対しては
施工内容にしても、値段にしても、あまり無茶は言えないのが
実情です。
ですが、あなたは家を一回しか建てないとしても、あなたの
周りを見回してみると、そのうち家を建てそうな人が何人かは
いるのではないでしょうか?
身近な人というには、年齢が近く、家族構成や生活レベル、
年収等いくつかの点で共通点があるものです。
つまり、「そろそろ家を建てようかな」と考えるタイミングも
結構近くなってくるのが普通、ということです。
そして、家を建てた人が、その周りの人に対して
「あの工務店は良かった」、「あのハウスメーカーは・・・」
というのを伝え、紹介してくれることが、実は工務店にとっての
重要な販売チャネルになっていることがあるんだそうです。
工務店を選ぶ際に、このようなことを意識してみるのも
良いかもしれません。