寝室」タグアーカイブ

【遊び心と計画性】開放的な屋根裏部屋の寝室



コチラの屋根裏部屋のベッドルーム、明るくて開放的で、とても良い感じだと思ったので、ちょっとご紹介させて頂きます。

屋根裏部屋って、ちょっと良いですよね。
斜めになった天井が程よい包まれ感を生んでくれて、何だかとっても落ち着く感じがしません?
こういうところに寝室を作ると、ぐっすりと眠れそうです。
白基調のシンプルな内装に、紫やピンクのビビッドな色をアクセントで使っているのがまた良いですね。
ベースをシンプルに仕上げておいて、ポイントポイントで遊ぶ、というやり方を上手にできているお手本のようなインテリアかな、と。
ところで、僕のウチも3階を寝室にしてまして、同じように天井が斜めになってます。
とても落ち着く雰囲気で結構気に入ってるんですが、実は、建てる前にもう少し色々と考えるべきだったな、という部分もありまして。
先ず1点目。
この寝室のイメージは確かに素晴らしいですけれど(そして、当然ウチの寝室はここまで素晴らしくないんですけれど)、この屋根裏の寝室エリアを、いつか違う風に模様替えしたいこともあるかも知れない、という点。
家というのは、一度建てたら20年とか30年とか、そういったスパンで暮らす場所なわけです。
で、この寝室、確かに若い夫婦が2人で暮らしている家の寝室としては良いかも知れませんが、自分たちが40代になり50代になり、子どもたちも10代になり20代になり、と、家族皆が歳を取っていったときに、この屋根裏部屋は本当に夫婦の寝室のままで使い続けたいのか、ということを、予め、ある程度考えておいたほうが良いのかな、と。
歳を取ってくると、最上階までいちいち上がるのが億劫になるかもしれませんし、子どもたちのための別のスペースも必要になるかも知れません。
屋根裏に大きなベッドを上げてしまうと、それを分解して別のフロアに下ろすだけでも一苦労なわけで、そういった意味でも、屋根裏を寝室にするのであれば、先々のことを具体的にイメージしておいたほうが良いかな、と思います。
2点目。
屋根裏は暑いです。
冬は家中の暖気が上に上がってきてポカポカで良いかも知れませんが、その分、夏はかなり暑くなります。
光熱費もかかりますし。
そもそも、日本のような高温多湿な夏を持つ国では、屋根裏部屋というのは、断熱や換気などの様々な機能をもった「緩衝エリア」だったわけです。
僕のウチもそうですが、そういった「本来は必要だった緩衝エリア」を、昨今の断熱材の進化などの恩恵を受けて、普通の居室として使用しているわけですが、本来の姿からすると屋根裏部屋はあくまで屋根裏部屋として使用した方が良いのかな、と思う部分もあります。
そういった諸々のこと考えると、屋根裏部屋というのは、あくまで「追加の空間」という位置づけで扱っておくのが良いのかなと、思います。
つまり、最初からこの空間を「必要な居室の一つ」としてカウントしてしまうと、「老体には不便」とか、「暑い」というような、どうにもならない問題が発生した場合に、逃げ場が無くなってしまうかな、と。
寝室にするにしても何にしても、屋根裏以外の場所にキチンとメインのものを一部屋確保した上で、「サブ」としてこの空間を作っておけば、そういった問題に対しても対応がしやすくなるのでは無いかと思います。
こんな素晴らしい写真に対して、こんな妙に現実的な話をするのもどうかとは思ったんですが、現実的な問題をしっかりと抑えておけばこそ、遊びの方も心置きなくできるようになる気もしますしね。

【選択と集中】一塊の空間の使い方、広めのワンルームとビルトインベッド



こちらのブラジル・サンパウロのワンルームの部屋、作りが中々面白いなと思ったのでちょっとご紹介をさせて頂きます。

まず玄関はこんな感じでごくごく普通です。
とはいえかなり余裕のある作りをしていますので、正直言って日本の狭いワンルームマンションとは玄関からして作りが違いますが…。
で、玄関からワンルームエリアに入っていくところには、こんな感じのクローゼットがありまして、
ワンルームに入って行くと、結構広々としたリビングエリアが広がっています。
図面が無いので正確なところはわからないんですが、リビングエリアの窓側壁面の幅は3.5mくらいといったとことでしょうか。
右手に見えるカウンターがダイニングエリア、その更に右側にはキッチンがあります。
キッチンはこんな感じで、極端に狭いわけでは無いですが、必要最小限サイズという感じです。
キッチンの窓側壁面の幅は2.5mくらいですかね。
この左側のカウンターがダイニングなわけですが、そういう意味ではダイニングも相当削りに削った感じがサイズになってます。
キッチン側からリビングエリアを振り返ると、
コンパクト目なキッチンとダイニングとは対照的に、リビングエリアはかなり贅沢な感じです。
壁紙が面白いですね…。
で、ここから左手の玄関側に視線を移すと…
なんとベッドが壁に埋め込まれています…。
ビルトインベッドなわけです…。
ちなみにこのリビング側の壁面の幅は、ベッドのサイズとカーペットのサイズから想定するにせいぜい6mくらいという感じだと思います。
お風呂はこの左手、キッチンエリアの隣にこんな感じのシンプルなシャワーブース+トイレが作りこまれています。
レイアウトと広さ的なものをおさらいしてみると、まず、リビングエリア(含むベッド)が3.5m×6m=21平方m≒13畳くらい。
で、ダイニング・キッチンエリアが2.5m×3.5m=9平方m弱≒5畳くらい。
お風呂が2.5m×2.5m=6.25平方m≒4畳くらい。
玄関エリアが1m×3m=3平方m≒2畳くらい。
合計で40平方m、24畳くらいという感じでして、まあ日本のワンルームにしても「ひとり暮らしをするにはちょっと贅沢目」「2人で暮らすのにはちょっと手狭」という位のサイズでしょうか。
にもかかわらず、リビングだけは広々としてまして、その「一点豪華集中」的なところが中々面白いかなと。
まず、部屋自体がかなり正方形に近いというところが、一塊の空間としての使い勝手が良いんでしょうね。
で、ダイニングを思い切ってコンパクトにして、風呂もシャワーのみと、使わないところ(ホントにそうなのかどうかは知りませんが)を大胆に削りつつ、ベッドに至っては、本来収納スペース的な場所になるべきところの上部空間におさめてしまっています。
で、そうやって確保したスペースを全てリビングエリアに集中させているわけです。
かなり極端な作りですけれど、このくらい思い切ってやってしまうと清々しいくらいの面白さが出てくるのでは無いかと思います。
このやり方、ワンルームのお部屋だけでなく、結構色々な場所に応用してみたら面白い気がします。