前回書いた「電気料金と家の断熱について」と全く整合性の取れない記事の様でお恥ずかしいですが、このセラミックファンヒーター、ちょっと欲しいな、と思ってまして・・・。


IDEAのBucketという、コンパクトタイプのセラミックファンヒーターです。


このコンパクトで可愛らしい見た目がいいですね。


重量わずか1.6kg、取っ手がついていて、持ち運びもラクチンそうです。

幅21cm,高さ15cm,奥行き14cmと、サイズもかなりコンパクトです。

お値段は6,825円。表参道のMoMAストア iconで見かけたんですが、ネットなどでも売られているようで、価格は多少異なるみたいですが、大体6千円台で売られている様です。


妻が、「夜中や朝にキッチンに立つと寒い」と言っていたので、この可愛らしいデザインに惹かれていた僕は衝動買いしそうになったんですが、電気代が高くつくのかどうかが気になって、今のところ保留にしてます・・・(消費電力は、強モードで900W、弱モードで550Wだそうです)。



ここでちょっと、暖房の電気料金、暖房コストの試算をしてみたいと思います。

(現状)
・寒いので、ダイニングキッチンの暖房を結構つけっぱなし。キッチンに単独のエアコンは無く、ダイニングキッチン(18畳位)のエアコン(5.6kW程度と想定)を使用。
・夜の時間帯2時間、上記のエアコンをつけっぱなしにしている。
→東京電力の3段料金単価が、1kWhあたり24円位(2012年2月21日現在)なので、24円×5.6kWh×2h=268円/2時間。


(このセラミックファンヒーターを導入した場合)
このヒーター単体で済むのか、寒いのでやはりエアコンを入れることになってしまうのか、微妙ではありますが・・・。2パターンで計算してみたいと思います。ヒーターは900Wの「強モード」で使った場合の計算です。

(1)ヒーター単体2時間使用の場合
・24円×0.9kW×2h=43円/日。エアコン2時間と比較して一日あたり244円減、30日で7,320円お得。

(2)ヒーター2時間+エアコン1時間にした場合
・24円×0.9kW×2h + 24円×5.6kW×1h=177円/日。エアコン2時間と比較して一日あたり91円減、30日で2,730円お得。

どっちのパターンでも、18畳の部屋全体でエアコンをつけているのに比べたら、セラミックファンヒーターを導入したほうが、それなりに電気代節約にはなりそうです(部屋全体を暖めるわけでは無いので、当然寒くなるとは思いますが。小出力のものに置き換えて、カバーエリアを狭くするイメージですかね)。


エアコンとセラミックヒーター両方使って、電気代純増、ということもありえます・・・。


対抗馬のガスファンヒーターで考えてみますと(省エネ機能付き室温20度設定です)、

・木造6畳対応の20号(暖房能力2.44kWh)というタイプが8時間使用時の一時間あたり11円。
・木造10畳対応の35号(暖房能力4.07kWh)というタイプで、8時間使用時一時間あたり14円。
・木造14畳対応の50号(暖房能力5.81kWh)というタイプで、8時間使用時一時間あたり21円。

ということで、こちらは、「数値上は」かなり安いです。


ただし、これは「室温設定20度」、しかも「省エネ機能を用いつつの8時間使用時」というのがポイントで、使用設定温度をもっと高く想定して、部屋が暖まるまではかなりの高出力で動くと想定すると、もっと高くなるのでは無いかと思います。


リンナイのサイトなどを確認すると、「2.44kWhのタイプのガスファンヒーターを外気温5度、6畳の部屋を22度設定で動かした場合、一時間あたりのガス使用量は0.095立方メートル」とあります。

東京ガスのガス料金は、1立方メートル単価が約155円(2012年2月21日現在)ですので、155円×0.095=14.7円という感じでしょうか。

こちらの値も、独自の前提条件付きなので、いまいち上手く比較できませんが、「外気温5度(昼間ってこと?)」というあたりが引っかかりますね。

真冬の夕方以降だと、関東でも外気温は0度近いと思いますので、温度差が更に5度。設定温度も22度ではなく、最低でも24度とか、もしかすると26度設定位にしたい様な気もしますので、そうすると設定温度差で4度、つまり前提条件としては9度も異なることになります。


・・・全然わかりません・・・。

わざとわかりづらくされているような気もしてきました・・・。


そこら辺はもう適当に考えるとして、

・リンナイの前提だと、外気5度→室温22度で17度の温度差を解消するために、6畳タイプで一時間あたり14.7円/h。
・実際には0度位→25度位の温度差を解消したいので、コレを25度の温度差と想定すると、17度の1.47倍ですので、14.7円×1.47=21.6円/h。東京ガスの「省エネ機能付き8時間運転室温20度設定」の値11円の1.96倍ということになりますので、約2倍と考えるようにします。

上記の通り、実際の値は2倍と考えると、それぞれ、22円/h,28円/h、42円/h、位の値になるんですかね。


ガスファンヒーターの20号(2.44kWh)が実質時間あたり22円程度として、セラミックファンヒーター(0.9kWh)の時間あたり21.6円のほぼ同程度のコストですので、暖房能力が2.5倍位あることを考えると、セラミックファンヒーターよりはガスの方が結構安く上がる計算になるようです(あまり省エネでなさそうなコンパクトタイプのセラミックファンヒーターとの比較ですので、当然といえば当然ですが。また、18畳対応のエアコンを動かすよりは、更に安い、ということになります)。

6畳対応の機器での想定ですので、キッチンエリアだけならば結構暖まると思いますし、それなりに魅力的な選択肢と言えそうです。


ついでにガスファンヒーターとエアコンを比較してみますと、ガスの50号(5.81kWh)が実質時間あたり42円想定で、18畳対応のエアコン(5.6kWh)が時間あたり134円ですので、同等の暖房能力で、やはり3分の1位のコストで済んでしまうわけで・・・。


ただ、先にも書きましたが、東京ガスのサイトやカタログ、リンナイのサイト等からわかる値では、「室温設定20度」だったり「省エネ機能付きの8時間連続運転」だったりして、実際の使用を想定して比較するのが難しいですね。

エアコンだって、全開出力でフル稼働している想定になってますが、実際には温度設定によって止まったりしながらなわけで、ここまでコストが掛かるわけでは無いと思いますし(ガス側は、実際の温度設定をベースにした消費ガス量にガス単価を掛けてを計算していますが、エアコンは最大出力値に電力単価を掛けていますので、かなり前提が異なるのは確かです)。

Web上で調べた限りでは、最近の省エネタイプのエアコンの方が、ガスファンヒーターよりも安くつく、という意見も多いようですし。


しかも、ガスファンヒーターにはこのセラミックヒーター iconの様な可愛らしさ

icon icon

がないんですよね・・・。価格も5万円位しますし。


少なくとも、18畳用のエアコンを動かしているよりは、小さめのセラミックヒーター、ガスファンヒーターを使ったほうが、安くつくことになるのは間違い無いようです。

選択肢としては、多少寒いの覚悟でコンパクトなセラミックファンヒーターを買うか、小さめのガスファンヒーターを買ってみるか、という位ですかね。

小さめのガスファンヒーターを買ってみて、それがいい感じだったら、大きなガスファンヒーターも検討してみるか、というくらいでしょうか。


でも、もうすぐ春ですからね。

やるのは来年の話かな・・・。

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冬になると、電気代がものすごく高くなる気がします。

1月の電気料金、なんと35,000円。12月はもう少し安くて30,000円位でした。

最も電気料金が安い時期は月20,000円位ですので、少なくとも月10,000円位は電気料金が違います。

他の家電とかの使い方を考えても、コレは暖房、エアコンの使い方の違いによるものだろうと思います。

毎年冬になると、「家を建てるときに、断熱効果の高い家、外断熱の家にしていたらどうだったんだろう」と、考えてしまいます。


今更ですが、ざっくりと計算してみますと、

(前提条件:現在の電気料金のコストと環境)
・高い時期と安い時期で月1万円違う。年間で考えると、真夏3ヶ月と真冬3ヶ月が高い時期、それ以外の6ヶ月は安い時期、という位で、年6ヶ月(60,000円位)は、「エアコンを頻繁に使って高い電気代を支払っている月」。
・ウチは、3階建ての一戸建て。家は、特別な断熱施工等は一切していない。
・場所は東京23区。
・家族構成は大人二人、幼児一人、乳児一人。小さい子供がいるので、夜間も寝室はエアコンつけっぱなしのことが多い。つまり、真夏、真冬の時期は、一日中、家のどこかの部屋はエアコンつけっぱなし。
・床暖(電気式)はあるけれど、あまり使っていない。ガスファンヒーター等も使っていない(つまり、エアコンの暖房がメイン)。
・同じように1歳半年位の子供がいる友人の家も、1月は30,000円位は電気代がかかったそうな。


電気料金が高い月の差分合計が1年で60,000円、ということは、20年で120万円、30年で180万円(電気料金が変わらない前提で)、ということになります。

ただし、上記の差分の計算は、外断熱などの断熱効果の高い家にした場合に、1年を通してエアコンをほとんど使わない(春や秋の、素晴らしい気候の時期と同じような)生活ができる想定になっています。

実際には、真冬や真夏には多少なりともエアコンを使ってしまう(例え外張り断熱で、外の熱気や冷気をかなり遮断できたとしても、夜の外気が30度を超える熱帯夜に乳児のいる寝室でエアコンを全く付けない、ということはちょっと想像できないので)と思いますので、断熱による電気代抑制効果は、少なめに見て、この三分の二程度と考えることにします。
→一年40,000円、20年で80万円、30年で120万円。


対して、断熱側の施工コストですが、家の断熱方法にも、壁材の中にグラスウールやロックウールを入れて断熱するものや、構造体の外側をすっぽりと断熱材で大ってしまう外張り断熱など色々ありますが、どのケースに於いても、数十万単位での追加コストが発生することは避けられないでしょう(例えば、30坪2階建て、延床面積100平米程度の家を外張り断熱で施工すると、100万円程度のコストが追加になるようです)。


100万円の追加コストをかけて外張り断熱を施しても、コスト的には20年等のスパンで回収することになるわけで、家の断熱、というのは、少なくとも電気料金抑制との費用対効果としては、そこまで劇的なものでは無い(意味がない、という意味では無いです)様な気もします。

子供たちが大きくなって、小学校、中学校に通うようになれば、家でエアコンをつけている時間というのももっと少なくなっていくと思いますし、今現在がマックスだと考えると(僕らが老人になると再びマックスの時期がやってくるわけではありますが)、更にコストメリット的には低くなります。


他方で、断熱効果の高い家にすることには、コスト以外にもメリットがあるのも確かです。

エアコンの風が嫌だ、という人は少なくないと思いますし(スースーする、肌が乾燥する気がする、etc)、断熱効果の高い家にすることで、真夏、真冬などの本当に気候が厳しい時期を除けば、初夏、晩秋などの、「良い季節」に近い感覚を室内で長く楽しむことができる、などのメリットもあります。


最終的な結論の様なものに到達できなくて申し訳ないですが、上記の様な点をふまえて考えると、家の断熱については、コストメリットだけを考えて導入するものでは無い様な気がします。

・「冷房暖房の使用を最小限に抑えられる」という点は、電気料金の面では劇的な改善策にはならない。
・「冷房暖房が嫌い」という人には、コスト面以外でのメリットがある。
・春、秋、という季節が好きな人には、その季節をより長く感じることができるという点もメリットの一つ(夏の前半を晩春や初夏の様に、冬の前半を晩夏や初秋の様に過ごせる。断熱具合によって状況は異なると思いますが)。
・冷房暖房の使用を抑制できるので、エコではある(本当の意味では、断熱材の製造やその施工が、どの程度の環境に対するコストを生じさせるか、という面を考えなければいけないですが)。


生活の中心となる部屋(例えば、リビングダイニング、寝室など)だけを、重点的に断熱効果を高めた施工をする、というのも、施工コストと抑制コストのバランスを取るための一つの方法になるかもしれないと思います。

ココらへん、もうちょっと調べて、機会をみてまた記事を書いてみたいと思います。


あと、ランニングコストとしての電気代が気になる方は、太陽光発電系も検討してみると良いかもしれません。

単純な電気料金のコスト対策に加えて、震災などの災害時の停電対策(蓄電)とか、余ったら売電もできるとか、そういった面でのメリットもあるようですし。

カカクコムで「いっぺんに200社以上ソーラー発電の見積もりが取れる」というのをやっていたので、そのうち時間が有るときに試してみて、そちらも検証(妄想?)してみたいと思います。

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神奈川県川崎市の暖炉専門店でのお見積もり事例と、煙突や周囲を含む施工図面をpdfにしてあります。ご参考にどうぞ。ダウンロードはこちらから



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