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浴室のニッチとお風呂タイムの安心感



コチラのお風呂のニッチ、良いですね。
こういうのもニッチと言うのかどうかよくわかりませんが、ま、壁を繰り抜いて作ってあるので、これもニッチのうちに入るのかなと。
僕はニッチというもの自体がそもそも好きなんですが、それを浴室に作るというのは、普通にリビングやダイニングにニッチを作る以上の意味があるかな、と。
考えてみると、シャワールームなどにこういったニッチがあるのって、別にそれほど珍しくなくて、今までにも何度も見かけたことがあるんですが、ではなんで、作り付けの棚では無くてニッチにするのか、というと…。
それはやはり、まずは「すっきりするから」なんだと思います。
浴室とかシャワールームというのは、余程豪華な造りをしている場合を覗いて、それほど広々としたスペースでは無いのかな、と。
別に、「必ず狭い」と言っているわけではなく、大体のケースにおいては「必要にして十分な」広さになっているのでは無いかと思うわけです。
で、そういった場所にあまり大きめの棚なんて作ってしまうと邪魔になるわけで、石鹸とかシャンプーとか、シャワーを浴びながら使いたいいくつかの小物を置いておくために、棚ではなくニッチを作る、というのは非常に合理的な発想なのでは無いかと。
そういった意味では、リビングやダイニングに作ってあるニッチも、「面白さ」と同時に「すっきりしたデザイン」を目的にしている場合も多いわけで、根っこは同じ、という様な気もします。
で、ニッチを浴室に作ることには、更にもう一つメリットがある様な気がしてまして。
お風呂って、裸になってシャワーとかを浴びてリラックスする場所なわけです。
で、そこに棚があって、それが何かの折りに剥き出しの皮膚にあたったりするのって、想像するだけでもイヤですよね。
目を閉じて頭をシャンプーで洗っていて、ちょっと姿勢を変えたら二の腕あたりに棚があたる、とか、そういったことが「起きそう」と思うだけでも、随分リラックス度合いを下げてしまうのでは無いかと。
逆に言えば、棚が無いことで、その分「お風呂におけるリラックス度合い」が上がる、というメリットがあるような気がするわけです。
コレは「すっきりしている」という点の延長線上にあると思うんですが、「すっきり」が浴室やシャワールームでは更に意味を持ってくるというか何というか…。
でも、せっかく浴室にニッチをつくってすっきりさせるんだったら、なんでシャワーを浴槽の上につけちゃったんですかね。
ココだと、バスタブのヘリとかも気になるし、そもそもバスタブの傾斜とかも少し気になっちゃうじゃないですか。
しかも、シャワー自体は、贅沢にも据え付け型のシャワーとハンドシャワー、2個もあるのに…。
狭くてもいいので、シャワーは浴槽の隣にシャワールームを作ったほうが良かったと思うんですけど。
と思ったら、このお風呂、こんなレイアウトでした…。
これでは仕方なかったのかな、とも思いますけど、トイレの配置をちょっと考えて、手前側にシャワーエリアを作っても良かったかも、とも思います。
で、周辺には棚とかは一切作らないで、必要なものを収めるニッチだけを壁にいくつか作って、周りには邪魔になるものが極力無い様にしたら、随分とシャワータイムのリラックス度合いも上がったのでは無いかと思うんですが…。
その方が、見た目的にも面白い感じになりそうな気がしますし。
ちなみにこのニッチ、水や石鹸水が溜まって汚れたりカビが生えたりするのを抑制する様に、手前に向けて緩やかな傾斜をつけてあるそうです。
ニッチを作る場所も、シャワーが届く範囲なので、水で流してお掃除するのも簡単ですし(でも、この位置だと、シャワーの水が直接かかって水が溜まったりして、それが少しストレスになりそうな気もしますので、もう少し場所をシャワーよりにするとか、そういったことを考えても良さそうです)。
当たり前のことなんでしょうか、そういった細かいところをキチンを考えておくことも大事ですよね。
浴室やシャワールームにニッチを作るのも、作り方や場所についてちょっとした考慮をするのも、建築家さんや工務店さんが提案してくれないことは十分ありえますので(彼らもいちいちニッチとか作りこむのは面倒くさいと思う可能性は否定出来ないですから)、油断せずに自分で考えることが重要なんでしょうね。
でも、そもそもユニットバスじゃニッチは作れないかな…。
Photo ©pkingDesign

ライトアップされるニッチの棚



こちらのニッチの棚、某チェーン系カフェの店内の内装なんですが、ライトを埋め込んでライトアップできるようになっているところが中々雰囲気が良いなと思ったので、ご紹介させて頂きます。

縦に2つ並んだニッチの棚に、それぞれのニッチの上にダウンライトの照明が埋め込んであって、ニッチの棚に飾ったオブジェがライトアップできるようになっています。
カフェの店内だと、室内の明るさがいつも一定ですので、それほど面白さが伝わらないかもしれませんが、一般の住宅の内装にコレを作ったら結構面白いと思います。
家の中というのは、時間帯によって、明るさも雰囲気もかなり変わってくるわけで、昼の時間帯と夜の時間帯、室内の他のライトをつけているか消しているか、という状態の変化によって、同じようにライトアップされていても、見え方、感じ方がかなり変わって面白いのでは無いかと。
実際には室内は同じ明るさなんですが、カメラのフォーカスを変えて、光の感じが変わったように写真を撮ってみました。
光の感じが違うだけで、ニッチの雰囲気自体も随分変わると思います。
ニッチの中に設置された照明の明るさは変わらないんですが、周りの明るさ、光の感じの変化によって、相対的にニッチ内部のライトの感じが変わるわけです。
実は、僕のウチも、ニッチにライトを埋め込んであるんですが・・・。
「どんなライトにするか、オイオイ考えるかな」と思っていたら、結局そのまんまという・・・。
家を建てて、早○年が経過しております・・・。
こういうものは、作るならちゃんと家を建てる段階で最後まで決めて、作り切ってしまいましょう。