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空間を光と風が駆け抜けるスリットの家



ここ、風が吹くときっと気持ち良いでしょうね。
コチラ、ベトナム ホーチミンのa21という建築事務所が建てた建物なんですが、かなり面白い作りをしてます。
3階建ての建物の屋根から1階まで随所に木製の格子状のスリットが使われていて、建物全体に上からの日光が差し込んで、風が吹き抜けるようになってるんです。
逆側のエリアにも同様にスリットが作りこまれていて、家全体がスリットでつながった空間になっています。
家具とかを置くときには、隙間に足が落ちないようにちょっと注意が必要かも知れませんね。
当然日光だけでなく照明も透過していくので、ライティングによってスリットの隙間から漏れ出る独特の雰囲気を作り出たりするのも面白そうです。
雨季と乾季があるとはいえ、最も涼しい12月の換気でも最低気温が15度程度までしか下がらない常夏の気候のホーチミンだからこそ、この作りがマッチするわけで、最高気温40度/湿度70%/不快指数100%というような雨季にこのスリット通って家中を駆け抜ける風は何物にも代えがたい素晴らしい爽快感をもたらしてくれるのかなと。
仮にこのアイディアを日本にそのまま持って来ても、夏は冷房要らずの快適な空間になってくれそうな気がします。
ただし冬は相当厳しいことになりますかね…。
スリット部を必要に応じて開閉できるようなアイディアと組み合わせることが出来たら、日本の四季の変遷と上手にマッチする面白いお家が作れそうな気がします。
( via Design rulz )

【大空間の区切り方】採光と通風と気密性とガラスの壁



例えば家を建てるときに、結構大きな30畳くらいの部屋が作れるスペースがあったとして、その空間をどう使うかというのは、なかなか難しい問題です。

一つの空間として使えば、開放感のある、「大空間なりの素晴らしさ」のあるお部屋を作ることもできると思います。
でも、非常に現実的なことを言わせてもらえば、大空間な分、当然冷暖房の効率は良くなかったりもします。
光熱費がかさむこともさることながら、「夏はなかなか涼しくならず」「冬はいつまで経ってもどこかスースーする気が(実際に住んでみると、コレが結構効きますね…)」というあたりで、若干の後悔をしてしまうことも珍しくは無いのでは無いかと。
当然複数の部屋に分けたときと比べれば柱や壁も少なくなりますから、木造建築であれば、建物の強度、耐震性的な面でも多少の考慮が必要になるのも事実です。
だからといって、せっかくの大空間を細々と区切ってしまうというのも、ちょっともったいない気がしますよね。
冷暖房のことまで考えるならば、当然壁できっちりと区切ることになるわけで、大空間の開放感は得られないですし、場所によっては採光とかも悪くなりますしね…。
あ、でも、良い感じに上手に区切っていければ、包まれ感のある小さなエリアが沢山できて、それはそれで良いんですけどね。
で、本題です。
ある大きめの空間の使い方として、一塊に使うか区切って使うかという選択肢に加えて、こういうアイディアもあるんだなと。
こうしておけば、雰囲気的にはガラスの向こうのリビングエリアとほとんど一体な感じで、視線も抜けてますし採光もバッチリですが、部屋としてはしっかりと区切って使うことも出来るわけです。
ガラス窓のサイズを思い切って大きく/小さく変えてみたり、カーテンやブラインドなんかと組み合わせて使ったら、コレをベースにかなり幅広い応用パターンや新しいアイディアを生み出せそうかなと。
もしかすると、空間の仕切りとして全開放型のスライドガラスドアとかを入れてみても面白いかも知れませんね(単なる思いつきですので…。聞き流して頂いて結構です)。