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天窓からの景色と住宅設計時の検討



僕の自宅のバスルームには天窓があるんですが、お恥ずかしながら、住みはじめて4年余り経ってから初めて気がついたことがあります。

それは、「ウチのバスルームの天窓は、位置があまり良く無い」ということです。

 

バスルームに天窓がある以上、それは、「お風呂に浸かりながら何らかの景色を見たい」ということな訳です。家を建てるとき、そういった要望は建築家さんにも工務店にも伝えていました。

ところが、ウチの天窓、浴槽の真上にあるんです…。

 

お風呂に入って上を見上げると、45°位に傾いた天窓が頭の真上あたりの視界に入って来ます。

昨日は満月だったので、天窓から何とか見ようとしてみたところ、こんな感じでどうにか見ることが出来ました。

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「浴槽内のある一定の場所からのみ」、斜めに角度がついた天窓の隙間からお月様を眺めることが出来ます。

 

もしも本当に「窓から見える景色」を意識してこの浴室の天窓を作っていたら、お月様はもっと良く見えたはずだと思います。

いま改めて窓の場所を決められるならば、まず、「窓から何が見たいのか」、「窓から何が見えるのか」を、良く考える様にします。

例えば、「お月様が見たい」のであれば、お月様がどの季節にどういった軌道を通過するのかを調べます。

そして、そのルートが一番良く見える様に天窓と浴槽の位置関係を検討します。

併せて、天窓と浴槽の位置関係をもう一つの視点で更に調整します。

浴槽の真上に天窓を作るのではなく、浴槽から見て上方斜め45°程度の方向に天窓が来る様に、天窓と浴槽の位置関係を調整します。

 

そうすれば、お風呂に浸かったときに、斜めになった天窓のガラス面に対して垂直に視線を向けることが出来るはずです。

そうすることで、天窓を通した視界はかなり広く開けたものになるはずです(この位置関係は色々なパターンが考えられると思いますが、ともかく天窓は傾いていることが多いと思うので、そこに対してまっすぐ視線を向けることができる様な位置関係が重要、ということです)。

住宅の設計時にココまで考えることができれば、「見たいものが」「より広い視界で」見える浴室の天窓が作れるのでは無いかと思います。

 

ウチの自宅は、知り合いの、商業施設をメインに手がける建築家さんにデザインをしてもらいました。その方も色々とアイディアを出して考えてくれましたが、こういったところにはあまり気が廻らなかった様です。僕らも、当時はそんなところまでは気がつきませんでした。そんなところまで建築家さんに頼り切ってはいけないのだ、とも思います。

家を建てるとき、建築家さんや工務店さんは、経験に基づくアイディアを色々と出してくれると思います。でも、「住む人」が一緒になって考えることができれば、より沢山の「住む人が一番嬉しい」アイディアを現実の家に盛り込むことができるのでは無いかと思います。

施主が頑張らなければ良い家は建てられない、とまでは言いませんが、施主が頑張ることでできることも沢山あるのではないか、と。結局最後は自己責任の世界です。

今更ながら改めてそういったことを考えさせられたお風呂タイムでした。

屋根裏のバスルーム



別に屋根裏じゃなくても良いんですけど、こんな感じの、天井が斜めにせり出したバスルーム、中々良いと思います。

考えてみれば、バスルームって洗い場では寛いでる訳じゃないし、湯船の中では横になっている訳ですから、天井が斜めになっていても全然問題ありません。
というか、斜め天井が心地よい包まれ感を生み出してくれて、この写真のバスルームの様に、却って良い感じになることの方が多そうです。
「2階3階にお風呂場を作ると、水回りの破損などがあった場合にややこしいことになる」という意見もありますが、きちんと設計して、今時のユニット化されたものを上手く使えば全然問題も無いと思います。
こんな雰囲気のバスルームを1階に作るんだったら、階段下のスペースを上手く使う、という手もありそうです。
Photo ©david anderson : da-photography