こちらのお宅、窓の感じが素敵だったので、ちょっとご紹介させていただきたいと思います。
上げ下げ窓が2つ並んだベッドルーム。
窓の下にピッタリと合わせた低い収納を用意して、このスペースを出窓的に使ってるところもいいですし、そこに置かれた観葉植物と、上から垂らされたすだれ的なシェードの組み合わせも素敵です。
ベッドルームの隣のワークスペースにも、同じタイプの上げ下げ窓。
こちらは窓の下には何も用意せず、観葉植物をそのまま直置き。これはこれでいいですね。
キッチン脇の窓も上げ下げ窓。
シンプルな白いモザイクタイルとの組み合わせがまた可愛らしいです。
縦長のデザインから醸される上げ下げ窓の独特の雰囲気、可愛らしさと開放感がミックスされたようなこの感じ、いいですよね。僕の自宅も、リビング・ダイニングの1面に、このお宅のベッドルームと同じように上げ下げ窓を2つ並べて入れてあるんですけれど、結構気に入ってます。
普通の引き違い窓だと、当たり前ですけれど左右どちらかから必要な広さで開けるということになるわけですけれど、この「開けた状態」って、何となく落ち着かないじゃないですか(これは個人的な好みも多分にあるとは思いますが)。なんと言いますか、その状態はあくまで現在の一時的な状態であって、「終わったら忘れずに閉めなきゃ」という「閉め待ち」的な雰囲気、ありません?
その点、上げ下げって、開けてても「その状態でずっともアリ」な感じがあると思うんですよね。なによりも、「中途半端にちょっとだけ開けてる状態」がこれまた絵になるような気がして、何ならそのまんまの状態で一晩開けっぱにしておきたくなるような、そんな雰囲気まであったりするような気がしちゃうわけです(繰り返しになりますけど、あくまで個人的な好みが多分に入っております…)。
しかも上げ下げ窓って、見た目的な良さもさることながら、実際の使い勝手や機能の面もなかなかいい感じなんですよね。
先ほども書いた、縦長デザインから来る独特の開放感とかも「機能」の1つといえばそうだと思いますし、上下から開くので、単体の窓でも室内の温度差で空気の流れを作ってくれたり、食事の後などに上部を開けて、効率的に煙や臭いを流したりもできます。
上下で分かれたシェードを取り付ければ、「上部からの光でトップライト的に」「下部から柔らかく落ち着いた雰囲気の光を」という感じで、そのときどきの気分や雰囲気に合わせて開け方を変えることもできますし、それに加えて、外部からの視線の遮り方もかなり柔軟に色々と組み合わせることもできます。
雨天時で、引き違い窓だと、開けると雨が吹き込んできてしまうような日でも、シングルハング(片上げ下げ)のタイプだったら、一番下を少し開けておくだけなら余程の大雨でもない限り雨も吹き込んできませんから、開けて空気の入れ替えをしたりもできますしね。
こうやっていろいろな使い方ができるのって、そのスペースの使い方、過ごし方や雰囲気にもそれだけのバリエーションが持たせられるということでもあると思いまして、単に窓の一種類とはいえ、上げ下げ窓って何気にかなりおもしろいアイテムなんじゃないかと思ったりもするんですよ。
これからお家を建てるご予定のある方がいらっしゃいましたら、お時間あるときに、「どこかに上げ下げ窓を入れられないか」「そこに上げ下げ窓を入れたらどんな感じになって、どんな使い方ができるのか」、などなど、ぜひ想像を膨らませ、あれこれ妄想してみるというのも楽しいのではないかと思います。
( via Design Sponge )