このテラスの雰囲気、良くないですか?
自宅のリビングの脇にこんなテラスがあったら最高ですよね〜。
全開口のガラスのスライディングドアのお陰でリビング側でもバッチリ開放感を味わえますし、何よりも、リビングと一体化したこの雰囲気はかなり秀逸なのではないかと。
僕の自宅でも、(このテラスには遠く及びませんが)テラスにつながるリビングとの接続部のスライディングドアを全開口にして、屋外リビングのまね事をして楽しんでるんですが、実際のトコロ、「リビング脇のテラスをリビングと一体化させる」ためには、想像以上に色々と、考慮しておくべきポイントがあるのかなと。
せっかくこんな良い感じのお手本を発見してしまったので、自分自身の経験も踏まえて、テラスを「リビングの延長=居住空間の一部」として有効活用するためのポイントについて考えてみたいと思います。
(1)居住性の確保
「リビングの延長」にするためには、当然、屋内空間に準ずる居住性が必要です。
もっと具体的に言えば、「寛ぐための設備=ソファやデイベッドなど」を常設しておく必要があるわけですが、テラスでコレを実現するというのが中々難しかったりします。
屋外ということは当然雨が降る日も有るわけで、そういった面から考えると、耐候性、耐久性に優れた木製、籐製などの屋外家具が適しているんですが、こういった家具は普通のソファに比べて座り心地が若干劣るケースが多いのも事実です。
で、そのあたりのバランスを絶妙に保ってくれるのが、「木製、籐製家具+取り外しのできるフカフカのクッション」という組み合わせなのかなと。
クッション類は普段はリビングの脇に積み重ねておいて、「テラスに出るときにサッと抱えて持って出る」くらいの手軽さで使えるとベストだと思います。
(2)光のコントロール
真冬でも、天気が良い日に日差しが差し込むテラスは結構気持ちが良いものです。
しかしながら、日本には四季というモノがあるわけで、冬場はポカポカと気持ちの良い南向きテラスも、真夏の日中退は炎天下の灼熱地獄になってしまうことを忘れてはいけません。
オーニングを取り付けて季節ごとの南中高度にあわせて日ざしをコントロールできるようにしておけば、四季を通じて最大限にテラスを楽しむことができます。
しっかりとしたオーニングにしておけば、多少の雨でもテラスで楽しめるようにもできますしね。
(3)常にドアを開けておけるようにする
コレは僕の経験則に基づく個人的見解なので、必ずしも一般論としてあてはまるかどうか微妙なんですが、テラスを日常的な居住空間の一部として活用にするためには、「意識や動線の面でも、その場所を常に使えるようにしておく」ための取り組みが必要なのでは無いかと考えています。
極論の様な気もしますが、「気が向いたときに出る」程度の使い方としていたのでは、出ても月に数日、年にして多くてもせいぜい3〜40日という程度にとどまってしまうのかなと。
それでも十分な気もしますが、やはり年100日、200日と高頻度で日常使いができる空間になってくれたら嬉しいですよね。
で、そのために何が必要か、という話なんですが、それは「デフォルトでドアを開けておく」ということなのでは無いかと。
真冬は別としても、春、夏、秋の3季節は「朝起きたらテラスにつながるスライディグドアを開けて、夕方閉める」くらいで運用できると、特に意識をしなくてもテラスをそのまま使えて最高だと思うんですよね。
コレが、「普段は閉じていて、使う時だけ開ける」になっていると、そもそも「開ける」という行動を起こすステップが必要なわけで、「じゃ、何で開けるの?」という部分がハードルになって、結果として利用頻度が下がってしまうのかなと。
当然、「デフォルトで開けておく」ためには、前述のオーニングでの日ざし管理/雨対策はもとより、周囲からの視線対策、夏場の蚊/虫対策に蚊帳を取り付けられるようにしてみたり、公園などが近くにある場合には、埃がそのまま屋内に入ってないように、出入り口に多少の段差をつけたりと、気候・季節・立地などの各種条件を踏まえた様々な対策が必要になります。
コレは口で言うほど簡単なことでは無いとは思うんですが、家を建てる段階で、こういった部分を可能な限りじっくりと検討した上でテラスを作りこむことができれば、「デフォルトで開けておく」により近づいてイケるのでは無いかと。
とりあえず、現段階で僕が思いつくトコロではこんなトコロでしょうか。
個人的には、(3)が最も重要なポイントなのでは無いかと思うんですが、どうでしょう?
ま、色々と考えておいても、家人の中に複数の種類の花粉症持ちがいると、気持ちの良い春の日にテラスのドアを一切開けられないという残念至極な結果になることも有るんですけどね…。
( via FANTASTIC FRANK )