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【機能も雰囲気も】空間をトリムする掃き出し窓



掃き出し窓、英語では、”floor height windows”とかいうらしいですが、これって機能的にもデザイン的にもなかなか良い感じだったりしますよね。

家の中でも靴を履く文化圏の場合はいざ知らず、日本の方々の多くは、自宅で寛ぐときに「床に座る」というコトに対する抵抗感がほとんど無く、「(たまには/できれば)床に座りたい」というご意見をお持ちの方も少なくないのでは無いかと。
んで、この「床に座る文化」と「窓」にどういう関係があるかと言いますと、
 ◯床に座る
 →目線が低くなる
 →普通の腰窓だと、空しか見えない
 →掃き出し窓だと、低い目線からでも視界が開ける
ということなわけです。
今時はリビングにソファを入れたりすることの方が多いかもしれませんが、窓を掃き出し窓にしておくことで、スペースの使い方により幅をもたせることができるかなと。
床から上がいきなり窓になってますので、2階以上のフロアに作ると安全面の問題が出てきてしまいますが、1階のリビング・ダイニングなんかで掃き出し窓を問題なく作れそうな場合には、「視界」を意識しながらこういった窓の導入を検討してみると良いかも知れません。
掃き出し窓、応用編としてはこんな作り方もあります。
下の位置はフロアレベルからですが、上を腰くらいの高さまでにしてしまって、「腰窓のちょうど逆」みたいな作りにしてあります。
東側とか南側向きの部屋で、太陽光を遠慮無くふんだんに取り入れたい場合には普通の作りの掃き出し窓でOKだと思いますけれど、真西向きの部屋などで西日をコントロールしたい場合には、こういう作りにすることで太陽光の流入量を上手に調整できるんですよね。
また、こういった作りにすることで、コチラからの視界はある程度確保しつつ、周囲からの視線を上手に遮ったりすることも出来ます。
窓そのものは普通のサイズの掃き出し窓にしておいて、上部をブラインドや障子で適宜閉じられるようにするという方法も有りますね。
掃き出し窓、上手に作りこむことで、部屋全体の雰囲気にアクセントをつけたり、ある種の包まれ感的なもののある空間に仕上げたりも出来ますし、色々と遊べて面白いのでは無いかと。
( via dezeen )

【ミニマルで解放的】1LDK+ロフトのサマーハウス



コチラ、北海とバルト海の間の多くの海峡に囲まれた地域、デンマーク フュン島北部のオーデンセの海沿いに建つサマーハウスなんですが、個人的にはかなりツボな感じです。

何と建築面積42平方mということで、坪換算にしてわずか12.7坪。
日本の狭小住宅もびっくりなサイズなんですが、コンパクトながらも必要最小限の設備を一通り備えている、中々完成度の高いおウチなのでは無いかなと。
確かに小さなオタクなんですが、何というか、作りにあまり無理が無いんです。
そもそもが休暇を過ごすためのシンプルなサマーハウスとして設計されているというのもあるんですが、夫婦+3人の子供と犬が快適に過ごすために必要にして充分な空間が整えられています。
皆で過ごす共用空間として、家屋の半分程度のスペースを充当したリビング・ダイニング。
ダイニングの一画にはさり気なく暖炉があったりもします。
炎のある生活。良いですよね。
そして、リビング・ダイニングエリアの上にはロフトが。
ココが子供たちのためのスペースですね。
夫婦が使用する寝室は、独立した部屋として一室を確保。
13坪弱の狭小住宅ビーチハウスの寝室.jpg

6畳程度といったところでしょうか。確かに広々とした空間とは言いがたいですが、コンパクトながらも居心地の良さそうな雰囲気に仕上がっています。
後はキッチンとトイレ・バスルームがあるだけで、一軒家にして1LDK+ロフトというスーパーミニマルな作りなわけですが、このお宅に足りないものって何かありますでしょうか?
子供たちが大きくなってきたら少し考えなければいけないこともあるかも知れませんけれど、仮にコレがビーチハウスで無かったとしても、コレはコレでアリなのでは無いかと。
しかも、表に出るとこんなですから。
家の周りはウッドデッキを張り巡らせたテラスになってまして、ダイニングを出たすぐ脇にはこんな感じのデイベッド風のベンチが。
天気が良い日に、子供たちの騒ぐ声を遠くに聞きながら、ココでうたた寝とかしてみたいですね。
更にその隣には、こんな感じの屋外ダイニングも設けられちゃってます。
このロケーション、素晴らしすぎません?
毎日3食全部ここで食べたいくらいですよね。
細かい情報が無かったのでよく分からないんですが、このテラスのエリアに全体で10坪弱くらいは使ってるのかも知れません。
そういう意味では敷地面積的には恐らく20坪くらいのスペースになるわけですが、土地の使い方の配分を思い切ってこんな感じにしてみるというのも潔くて良いかなと。
このお宅は海沿いの別荘ですけれど、街中に20坪の土地を買って、思い切ってこんなスペース配分のお宅を建ててみるというのも面白いかも知れません。
2階建てにしてお部屋をあと2つ3つ追加すれば、3LDK+ロフトの普通の(?)狭小住宅的な作りにもできますので、かなり現実味も出てきますし。
このお宅的な「面白さ」を目指すのであれば、景色が良いとか周辺環境に恵まれているとか、何らかロケーション的な「特別さ」は必須になってくるとは思いますけれどね。