又首構造の低い切妻屋根をそのまま地面に置いたような、どこか合掌造りにも似た外観のこのロッジ、コンパクトながらも、作りがなかなか素敵だなと思ったのでちょっとご紹介させていただきたいと思います。
玄関を開けて中に入ると、そこにはいきなり階段と薪ストーブ。
ここが、リビングであり、この家のメインのスペースになります。
ターンテーブルとレコード、いいですね〜。アナログの音がどうなのかという話は別にして、レコードって、デジタルのオーディオプレーヤーと違って、シャッフルしたり飛ばしたりが簡単にできないところがいいんだと思うんですよね。「今からしばらくのあいだ、この空間でこれを聞くぞ」という、より能動的な姿勢が必須と言いますかなんと言いますか。「適当に何かをBGMとして流す」にしても、そこには、今どきの「適当に」とは一線を画したものが必要とされる気がします。お気に入りのスタンダードの名盤を何枚かとか、もしかすると、70年台〜80年台前半の、初期のハウスあたりなんかを置いておいたりするのも良さそうかなと。
…いきなり話が飛びました。お家の中に戻りたいと思います。
階段の下は、本棚と食器や道具類の収納棚。
このスペースでできることといったら、壁際に置かれたソファに座って、コーヒーかワインでも飲みながら何気ない会話を楽しむか、音楽を聞きながらのんびり読書をするくらい。なんとなく、僕の大好物でもある「一人掛けのソファのある空間」にも通ずるものがあるこういう場所、自宅にあったらいいですよね〜。
階段を上った先は、こんな感じのベッドルーム。
「勾配天井下の、包まれ感のあるベッドルーム」 みたいなのとはちょっと違いますけれど、これはこれで落ち着いてよく眠れそうな感じ。
1階に戻りまして、先ほどの、ターンテーブルのあったスペースのさらに右奥がキッチンスペース。
キッチンのさらに奥、家の裏手にはウッドデッキのテラスもあります。
屋内にはダイニングスペースはありませんが、その代わりに、テラスに屋外ダイニングが。
バスルームはこの隣。
この家の大きさに対しては、バスルームが若干贅沢すぎるような気も…。
見た目はコンパクトなのに、中に入ると意外とスペースのある、そして、その空間でどうやって過ごしたいかが明確になっている人にとっては必要なものは全て揃っている、1LK(ダイニングなし)の一軒家。
こういう家をこのままで日本の都市部なりに建てるというのはさすがに無理があるとは思いますけれど、スペースの使い方/作り込み方には、狭小住宅に限らずとも、参考にできる部分がありそうかなと。これからお家を建てたりリフォームしたりするご予定のある方がいらっしゃいましたら、こちらのお宅を参考にしつついろいろとアイディアを膨らませてみるというのはいかがでしょうか。
( via Airbnb )
「コンパクト」タグアーカイブ
【没頭できそうなミニマル空間】幅狭でコンパクトなワークスペース
こちらのワークスペースの雰囲気、素敵じゃないですか?
幅わずか2m程度のコンパクトなスペースの正面に、横幅いっぱいに近いサイズのワークデスクと大きな窓。ゆったり広々という感じの対極にあるようなワークスペースですけれど、必要にして十分な広さは確保できてると思いますし、左右から余計な雑音に邪魔されることなく、正面に向かって引き込まれるようにして作業に没頭することができそうで、これはこれでありな気がします。
頭上には、限りなくフラットに近い円盤型シェードの照明。
この形、耳鼻科の先生が使う額帯鏡にちょっと似てますね。ペンダントライトなのに、光を集めずに拡散して部屋全体を照らすような、しかも、向きまで調節できる照明って、ちょっとめずらしいですよね。特別な意図があったわけじゃないのかもしれませんけれど、ワークスペースの上部にこういう照明を1つ用意しておくと、手元のスタンドライトと組み合わせていろいろなバリエーションの明るさを作り出すことができて、細かい作業をしたり、光を当てて何かを確認したりしたいようなときに便利かも。
こういう感じのワークスペース、お父さんの書斎とか子供の勉強スペースとかのアイディアとして、結構使えそうな気がします。このまんまの、「細長い感じの個室」というのでもおもしろそうですけれど、もしかすると、廊下の突き当りとか、どこかに生まれた隙間的なスペースとかを使って作ってみたりするというのもいいかも知れません。仕切りのないオープンな作りになってると、背後からの他者の視線が暗黙のプレッシャー的にかかってきて、さらに集中力を高めてくれそうな気もしますしね。
個室にしないんだったら、夏の暑さと冬の寒さの対策だけは考えておかないと、春秋しか使えないスペースになっちゃいそうなので、そこらへんの検討はくれぐれもお忘れなく…。
( via kraakvikdorazio )