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【包みこまれる小空間】プラハの庭に建つ茶室



こういうの、わびっていうんでしょうか。

チェコのA1 architectsのデザインした茶室

何も分かってないのに、とりあえず言ってみました。スンマセン…。

 

こちら、チェコのA1 architectsがデザインした、プラハの某お宅の庭にある茶室なんですが、この雰囲気、素晴らしく良い感じじゃ無いですか?

チェコのA1 architectsのデザインした茶室2

躙口(にじりぐち)と呼ばれる、体を屈めなければ出入りできない入り口から、内部に入り込むと、

チェコのA1 architectsのデザインした茶室の躙口

狭小ながらも、圧迫感では無く、包まれるような居心地の良さに満たされた空間が。

チェコのA1 architectsのデザインした茶室の内部

自宅にこんなスペースがあったら素敵でしょうね〜。

 

茶を嗜むわけでなくとも、友人たちと、ごくごく近い距離感でじっくりと会話を楽しみながら盃を傾けたり、時には独りで静かに物思いに耽ってみたり。

たまには夫婦水入らずで、ここでのんびりとした時間を過ごしてみたりするのも良いかも知れません。

A1 architectsのデザインした茶室の立体図

A1 architectsのデザインした茶室の俯瞰図

 

都市部の狭小住宅に家族で住む身としては、茶室なんて夢のまた夢どころか、毎日が茶室のような狭い空間の中で大騒ぎを繰り広げているようなもので、風情もクソもあったもんじゃ無いわけですが、いつか何かのきっかけでもう少し余裕のある土地に引っ越しをするようなことがあれば、そのときには是非、選択肢の1つとして検討してみたいものです…。

( via A1 architects )

【空間をイメージで区切る】箱に入ったダイニング



こちらのダイニングの作り、ちょっと面白いかなと思いまして。

オープンスペースのリビング・ダイニング・キッチンの中にある箱入りのダイニング

広々としたオープンスペースのリビング・ダイニング・キッチンなんですが、ダイニングエリアだけは、壁、床、天井に至るまでが板で覆われてまして、まるで箱の中のような雰囲気のスペースになってるんです。

キッチンの脇の箱入りのダイニング

「板で覆われている」といっても、実際のところはキッチン・リビングエリアとの間に壁があるわけでも無く、コーナー部に柱が1本あって、フロアが10cmほど高いスキップフロア状になっているだけなんですが、ダイニングエリアとその他のエリアが、異なる空間としてしっかりと色分けされてますよね。

壁を作って区切れば、ダイニングを独立した1つの空間として作ることは可能なわけですが、当然のことながら、広いひと繋がりの空間としてのメリットはその分損なわれますし、リビング側の採光や開放感にも大きく影響してきます。

それに対して、空間を物理的には区切らずに、こうやって内装や雰囲気などを利用してイメージとして区切ることで、全体の空間としての良さを残したまま、1つの空間を複数のエリアに分けることができているというのは、なかなか面白いかなと。

オープンスペースのリビング・ダイニング・キッチンの中にある箱入りのダイニング2

 

ちなみに、ダイニングスペースの右側に写り込んでいる大きな作り付けの本棚の裏側は、こんな感じのコンパクトなワークスペースになってます。

本棚の向こうのコンパクトなワークスペース

 

こちらが図面。

キッチンの脇の箱入りのダイニングのあるフロアの図面

ダイニングスペースのコーナーにある柱は、付柱のような見せかけの柱ではなく、構造用の本物の柱。そして、クローズドなスペースとして作られている本棚・ワークスペースエリアには、実は柱や耐力壁は一切無いんです。

何も考えずにいたら、「ダイニングスペースを(半)クローズに、本棚・ワークスペースをオープンに」というプランに流れていってしまうかもしれないところを、「この広々とした大きなスペースに柱が1本出て来てしまうとしたら、この空間をどうやって使うのが一番良いのか」という点から離れずにしっかりと考えた結果が、この面白さなのかなと。

( via int2architecture )