こちら、タイの南部、タイランド湾に面するマレー半島の街スラタニに建つ、あるご兄弟の自宅兼職場なんですけれど、作りがちょっとおもしろいんです。
こちらにお住まいなのは、ひとりは獣医さん、もうひとりは薬剤師さんというご兄弟。もともとは別の場所で仕事をして別々に暮らしてたんですけれど、あるとき、同じ場所で一緒に開業して一緒に暮らそうという話になり、スラタニの中心地に480平方m≒145坪の土地を購入したんだそうで。
2人が建てたのは、2つの建物を連結したような作りの、4階建てのこの建物。
この中に、2人の兄弟それぞれが職場として必要とする各種のスペースと、2つの家族が必要とするプライベートスペースを作り込んでるわけですが、そこで随所で活躍しているのが、「スクリーンブロック」とよばれるこちらのコンクリート製のブロック。
一見すると、日本の古くからの住宅地でよく見かけるブロック塀のようにも見えるこちら、いくつかのパターンが用意されてまして、用途にあわせてそれらを組み合わせて使用します。
空間を仕切るためのパーティションであり、可変棚を取り付けるためのフレームでもあり、それ自体が収納にもなります。
ブロックとブロックの間にしっかりとした角材を複数渡せば、ベンチとして使用することも。
さきほどのリーディングヌック的なスペース以外にも、多々使用されてまして、
階段室の壁面に用いて、サイドの全面から光の差し込む、明るく開放感のあるスペースに仕上げてみたり、
こちらは患畜たちの待合いスペースでしょうか。
ガラスと組み合わせた形で外壁部分にも。
採光と一定の開放感を保ちながら、外部からの視線は遮り、ブロックの孔を通して外部の様子を伺うこともできます。
こういうの、自宅のリフォーム用のアイディアとして使ってみるのもありかも。使徒や目的に応じて、いくつかの種類のブロックの中から適切なものを選んで用いることで、最適なスペースを作り込むのに役立ってくれそうです。 コンクリート製のブロックですから、当然そこまで気軽に組み替えたりはできないんでしょうけれど、普通の壁や建具に比べれば、レイアウト変更や模様替えも比較的簡単にできそうですしね。
日本の場合だと、地震対策、倒壊防止や耐震性というあたりも気にはなりますので、本当にこういうのを導入してみる場合には、そこらへんについてもしっかりと検討しておく必要がありそうでしょうか。
( via arch daily )
「ベランダ」タグアーカイブ
【1年を通じて楽しめる2つの半屋外スペース】ベランダの屋外ダイニングと隣接するサンルーム的多目的スペース
こういうダイニング・キッチンはいかがでしょう。
正面の大きな窓からブラインド越しに大量の光が差し込む、明るく開放的なスペース。
ほぼ正方形のスペースの二辺に壁付けのカウンター、中心にはダイニングテーブル。こういうレイアウト、スペースの利用効率もいいですし、何よりも、配膳や片付けがラクチンなところがいいですよね。
こちらのお宅、素敵なのはダイニング・キッチンだけじゃないんです。
ペニンシュラ型に突き出たサイドカウンターの向こうはリビング。
そして、リビングのさらに向こう、ベランダには屋外ダイニング的なスペースが。
そのベランダの隣には、サンルーム的な雰囲気の多目的スペースまで作り込んであったりして。
こういうスペースで、お気に入りの音楽でもかけながらコーヒー片手にのんびり読書とか、何をするでもなくぼーっと日向ぼっことか、いいですよね〜。
このベランダも隣のスペースも、どちらも幅1.5m×奥行き4〜5m程度、2スペース合計でざっくり8〜9畳といったところ。イメージ的には、フロア全体の一番奥側を1.5m幅で確保して、そこに屋内的な屋外スペースと屋外的な屋内スペースの両方を作ってあるという感じでしょうか。
ベランダの半屋外ダイニングは、季節の良い時期、春、秋やなんかには当然いいでしょうし、真夏の朝夕や、冬でも暖かい日の昼間ならそれなりな感じで、なんだかんだで1年を通じてかなりのシチュエーションで使える使い勝手の良いスペースなのではないかなと。それに加えて屋内側のスペースもありますから、真夏や真冬の暑さ寒さが厳しい時間帯になんかには、ここを必要に応じてエアコンを組み合わせて使えばいいわけで、この2スペースで春夏秋冬24時間365日、いつでも開放感あふれる半屋外的なスペースのある暮らしを楽しめちゃうわけです。うちの自宅にもこんなスペース欲しいです。
まあ実際のところ、9畳分というと結構な広さなわけで、日本の都市部の住宅事情なんかから考えるとちょっと贅沢なスペースの使い方かなとは思いますけれどね。でも、「正直、そこまでスペースに余裕がないよ」というお宅でも、屋内側を、いろいろ使える多目的スペース兼各種道具類の収納スペース、みたいな感じでちゃんと使えるように作っておければ、実質的には9畳の半分、4.5畳分は実用的なスペースとして使えるわけですから、グッと現実的なプランになってくるかなと。
子どもが小さいうちは子ども部屋兼用の多目的スペースとして使っておいて、大きくなったら専有の子ども部屋や子供用の勉強用スペース、もっと大きくなったら、子ども部屋を別に移してここをまた多目的スペースに、みたいな感じで、いろいろ転用しながら使うというのもありかも。
このポストを御覧いただいているかたのなかで、これから家を建てたりリフォームしたりするご予定のあるかたがいらっしゃいましたら、こんな感じの半屋外スペースのある明るく開放的なお宅、検討候補の1つに加えてみてはいかがでしょうか。
( via RUST )