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【絶妙な距離感】吹き抜けのリビング・ダイニングと階上の個室



家族で暮らすリビング・ダイニングを大きな一つの空間として作りたかったら、こんな感じにするという手もアリかも知れません。

コチラ、ブラジル・サンパウロに建つお宅のリビング・ダイニングでして、どうも一般の住宅ではなくてゲストハウス的な建物のようなんですが、正直言ってよくわかりません…。だって、原文がスペイン語な上に、ページがFlashで作られてるせいで翻訳させるのも面倒な感じだったんですもの…
1階フロアはリビング・ダイニングと中庭的な空間になってまして、その上は全面吹き抜けです。
で、階を上がっていったところにそれぞれの個室がある作りになってるんですが、この作りがまた、なかなか面白いなと。
もしかして、個人宅でも別にこんな作りしたら意外と良いんでは無いかと思いまして。
例えば4人家族で暮らしていたとしても、結局のところそれぞれが個室を持っていたら、当然のことながら、「個室にいるか(独りで過ごすか)」「リビング・ダイニングにいるか(皆といるか)」のどちらかになります。
で、「家族が一緒に過ごす」というコトに重点を置いたとすると、先ず第一に、「共有スペースそのものの使いやすさや過ごしやすさ」というものが大事で、「その共有スペースと各個人の個室をどうつなげるか」というのが、その次の課題になるわけです。
このリビング・ダイニングの開放的な雰囲気は、家族で暮らすための共有スペースとして十分に良い感じだと思うんですが、「次の課題」である「個室と共有スペースのつなげ方」がもっと面白いです。
このお宅の場合、リビング・ダイニングが吹き抜けになっているお陰で、「各個室と共有スペースが直接接続された作り」になっているわけです。
これって、アリそうで、よく考えるとなかなか難しいことなのかなと。
リビング・ダイニングと各個人の個室が直接つながっていることって、普通の家では無いですよね。
大抵はフロアが異なるとか、同一のフロアでも廊下を介しているとか、そういった作りになっているのでは無いかと。
仮に、「リビングの壁面のある扉を開けたら、そこがいきなり長男の部屋」みたいな間取りにしたら、きっとお互いにかなり落ち着かないだろうし、実際にもいろいろと不便だったりする気がします。
かと言って、全然別のフロアや廊下を介して隔てられた場所に個室を作ると、場合によっては完全に隔絶されて、家族間のコミュニケーション不足の加速につながって行ったりもするわけで。
そう考えると、この「リビングの吹き抜けの上に個室につながるドアが有る」という配置は、「同一の空間にありながらも適度に隔たっている(又は、別の空間にあるのに適度につながっている)」という絶妙な距離感を実現しているのでは無いかと思ったわけです。
コレがベストな形のかどうかという細かい話はともかくとして(個人的には非常に優れたやり方なのでは無いかと評価していますが)、共有スペースと個人のスペースをこういった形で接続するというやり方は、非常に面白いと思いますね。
ちなみにこのお宅のリビング・ダイニング、ほとんど屋外同然な感じになってます。
コレも個人的にはかなり大好物な感じですが、1年を通じて比較的温暖な気候のサンパウロだからこそという感じでしょうか。
万が一将来沖縄あたりに別荘を建てることでも有ったら、是非とも真似してみたいですが…。
( via domus )

【空間を近づける階段】緩く長い2つ目の階段と動線の複線化



この階段の感じ、なんだかスゴく良いなと思ったのでちょっとご紹介を。

この「緩い」イメージはかなり良いかなと。
このくらい緩いと、階段の上の渡り廊下エリアと下のフロアの距離が近く感じれらますよね。
階段自体をかなり手前までギリギリに伸ばしてあるところを見ても、敢えて頑張って「緩く」作ったのかなと。
この雰囲気、僕的にはかなりヒットな感じです。
ちなみにこのお宅、実はメインの階段は別にありまして、この階段自体は無くても大丈夫な階段なんです。
間取り図的に言いますと、こんな感じです。
コチラが1階。
このフロアにはリビング、ダイニング、ワークエリア的なスペースがあります。
建物の真ん中あたりに見えている方の階段が上の写真の階段です。
で、コチラが2階の間取り図です。
図面をご覧になっていただくとわかるように、2階には寝室、バス、トイレと、後は先程の渡り廊下とそれにつながる吹き抜けのエリアしかありません。
しかも、寝室、バス、トイレのある図面上側のエリアにはしっかりとメインの階段があるわけで、建物真ん中側の階段は本来は無くても困らない階段なわけです。
でも、この階段が無かったら、図面下側のワークスペースや渡り廊下、吹き抜けのエリアは、日々の家族の生活の中心である図面上側のエリアと隔たれた「遠い」場所になってしまうと思うんですよね。
そこにこの2つ目の階段が作ってあるおかげで、動線を複線になって、家の中のどのエリアからでも別のエリアにも行きやすいようになっているのかなと。
この「緩い」階段を一つ追加することで、上下各フロアの各エリアそれぞれをイメージ的にも物理的にも相当近づけることができていると思います。
次はこういう階段があるおウチを建ててみたいです…。
( via Home DSGN )