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都会の屋上の庭 – ルーフガーデンと屋上緑化



せっかく家を買ったり建てたりするのであれば、小さくても良いので庭があるといいですよね。

ガーデニングや家庭菜園をやってみたり、屋外家具を置いてちょっとした屋外ダイニングスペースを作ってみたり、と、休日の楽しみの幅が拡がります。
でも、都市部だと、正直言ってそれほど土地の余裕がなかったりして、庭付き一戸建てというのは中々難しい、ということもあるでしょう。
そういった場合には、屋上を庭代わりにしてみる、というのはいかがでしょう。
こちらはドイツの某レストランバーの屋上なんですが、屋上にテーブルと椅子をおいただけの非常にシンプルな空間ながらも、中々良い感じなのではないかと。
屋上屋外ダイニング系で考えるならば、こういったパターンもあります。
こちらはギリシャ アテネにあるホテル、Hotel Grande Bretagneのルーフガーデンレストランなんですが、相当良い感じです。
バーコーナーはこんな感じ。
ま、ここまで行くとかなりやり過ぎな気もしますが(そして、普通のお宅の屋上からの眺望は、こんな感じでは無いとは思いますが)、こういった雰囲気の一部でも真似してみて、屋上に本格的なバーカウンターを作ってみてしまう、というのも一つの手かもしれません。
とりあえず、屋上からの眺めがそこそこ良いのであれば、こんな感じに屋外家具のテーブルとチェアセットを置いてみるだけでも十分だと思います。
こんな感じのカフェ風のテラスを屋上に作ってしまう、というのも中々素敵だと思います。
先程、「こういった眺望は難しいかも」と書きましたが、確かにホテルの屋上のような眺望を一般の住宅の屋上に求めるのは無理がありますが、都市部だと建築基準法で高さ制限などが掛かっているケースが殆んどだと思いますので、実際に屋上を作ってみると、(周囲の建物も皆同じ高さなので)思いのほか視界が開けていた、ということも珍しくは無いのでは無いかと思います。
…いつの間にか、「屋上を庭にする」という本題から脱線してしまいました…。すんません。
さて、屋上の庭化計画に戻りたいと思います。
イメージ的にはこんな感じでしょうか。
そんなに広くなくてもいいと思うんです。
屋上自体にそこそこのスペースさえあれば、あとはやり方次第なのかな、と。
上の写真の様に、屋上を緑化スペースにするケースで、一つだけしっかりと考えて置かなければいけないことがあります。
それは、「荷重」です。
鉢植えの類で緑化するのであればそれほど重くはならないと思うので(たくさん置けば当然重くなりますが)、そこまで気にしなくても大丈夫ですが、本格的に屋上を緑化して、芝生を敷いたり、木を植えこんだりしたいのであれば、「土の重さ」を考慮しないと大変なことになります。
土というのは結構重くて、芝などを植えるための15cm位の厚さでも、水を含んだ状態で1平方メートルあたり300kg位、木などを植えるために深さ50cmも土を入れれば、1平方メートルあたり1,000kgもの重さになるそうで…。
それを、家の一番上の天井の更に上に入れるということは、重心はめちゃめちゃ高くなって、躯体全体にかかるストレスも相当なものになるはずです。
しかも、そもそも一般的な住宅では、建築基準法上の1平方メートルあたりの耐荷重は180kgしかないので、そのままでは土を入れることはできないわけです。
RC造であれば、当然耐荷重はもっと高くなりますし、また、これから家を建てる、というケースであれば、工務店さんや建築家さんに、「屋上を庭代わりにしたいので、耐荷重を高く設計してほしい」という要望を伝えれば、それに応じた設計にしてもらえると思います。
残念ながら既に家をお持ちで、そして、残念ながら床の耐荷重が180kg程度しか無い、という方にも、対応方法はあります。
世の中には、屋上緑化に対応するための「軽量人工土壌」というものがありまして、こういったものを使用すれば、20cm位の深さで土を入れても、1平方メートルあたりの荷重が180kg程度に抑えられるそうです。
なので、芝生や植え込み程度であれば、屋上に作ることが可能になります。
ただし、軽量人工土壌を使っても、家のてっぺんに重量物が追加になることに変わりは無く、耐震性などに与える影響も小さくは無いと思いますので、土を入れるのは屋上フロアの何割かまでに抑えつつ鉢植えを併用したり、という手を考えるとともに、必ず工務店さんや建築家さんなどの専門家に相談することをオススメします。
Photo #1©tommy.de , #2-3©Hotel Grande Bretagne , #4©tonyhall , #5©Birger Hoppe

石畳のパティオとアクセントの色



こちらのパティオの雰囲気、かなり良いですね。
パティオというのはスペイン語で、「中庭」、「テラス」、「住居に隣接する舗装された戸外の場所」という様な意味なんですが、こちらは3番目の意味になるんでしょうか。
基本的には通路の様な場所なんですが、なんとなく、通路だけではなく庭やテラスの様な雰囲気を持っているところが良いです。
家を建てる時に、こういった雰囲気を何とか取り入れたい、と思っていたんですが、まあ、僕のウチは狭いですし、庭が有るわけでも無いですし…。
写真に写っている範囲だけでざっと見ても、幅3m、奥行き10m位のスペースが必要ですので、家のどこかにこういった雰囲気のエリアを作りたいな、と思っても、実際には土地の広さの関係とかでかなり制約されてしまうのが現実という感じでしょうか。
この景色の中に入り込んでくる赤系の色がまた良いですよね。
この石畳の通路に植物の落ち着いた緑の感じの雰囲気と、花やオーニングの、くすんだ原色の感じ(くすんでいる段階で原色ではなく混色ではないか、という気もするんですが、なにせ知識が無いもので、うまいこと言えませんで…)の組み合わせ、かなり好きです。
古びた看板の醸す落ち着いた雰囲気も良いです。
全体としては、何となく西洋風でありながらアジアンチックな感じもするというか、何だか特定の国籍を感じさせない面白さがある気がします。
全然系統は違うんですが、こういった雰囲気のエントランス、というのも、どこかしら共通するような気がします。
こちら、ある親類の家のエントランスなんですが、ここの雰囲気も結構好きなんですよね。
レンガの歩道に濃い茶色の木のフェンス、躯体の白い壁。
全体的に、非常に落ち着いた雰囲気になっていて、そこに何故か陶器が無造作に置かれていいたりして。
ココに上の写真の看板やオーニングを持ってきちゃったら、やっぱりちょっと違うかな、ということで、コチラはこの組み合わせが良いんでしょうね(こんな適当なコメントを偉そうにしていることが、この家をデザインした親類本人に知れたら、怒られそうで怖いんですけど…)。
こういった感じ、土地に余裕が無いと、このまんまで作るのは難しそうですが、どこかに作り込めないもんですかね。
例えば家のリビングに、この要素を持ってくる、とか…。
壁も床もこの落ち着いた雰囲気をイメージできる様な素材や色を持って来て、基本的な内装自体はそんな感じにしておいて、そこに植物の緑、花の鮮やかさと、オーニングや看板の雰囲気を取り込んでみて、という感じで行ければ、この写真のパティオとは全然違うものではありますが、何かしら、こういった雰囲気に近いイメージに持っていけそうな気はします。
言うのは簡単ですけど、やるのは大変でしょうかね…。
Photo #1©Patrick Gage , #2©juutakudesign.com