吹き抜けと大きな窓のあるリビング



このリビング、かなり開放感があっていい感じです。

広さ的には、幅5m×奥行き5mといったところだと思いますので、せいぜい15畳、決して狭くは無いですが、超広いリビングというわけでもなく、ごくごく標準的な広さだと思います。
やはりこの開放感の最大の理由は、「吹き抜け」、そして「窓」の組み合わせなのでは無いかと。
まず、リビングエリアの上が吹き抜けになっています。
写真手前の上部に少し天井が写り込んでいるように、写真の手前側のエリアは吹き抜けになっていません。
手前のエリアは天井の高さも普通の2.4m程度の高さで、その上にはちゃんと上のフロアが作られているんですが、リビングの上は丸々吹き抜けになってまして、この15畳位のリビング全体が、天井が5m位の高さがあるエリアとして作られています。
この吹き抜けだけでも相当な開放感が得られると思うんですが、それに加えて、この窓がまた良いです。
本来上階が作られているはずの吹き抜け部分の、その壁全体を窓になっているわけです。
例えば、リビングに置かれたソファに座ってちょっと上を見上げると、そのまんま青空が視界に入ってきます。
奥に見える窓の上部(吹き抜け部)が、窓でなく普通の壁であることを想像してみたら、それだけでリビング全体の雰囲気が相当変わってくることは想像できると思いますが、実はその程度の違いでは無いです。
もしもこの吹き抜けと窓が実際にはなかったとしたら、この写真を撮った場所から斜め上に視線を向けても、そこには単に白い天井があるだけです。
つまり、この吹き抜けと窓がなかったら、実際にこの家で生活をしているときに、この場所に立って視線を斜め上に向ける、という行為すらすることは無いであろう、という位に、この吹き抜けと窓は、この中で暮らす人の生活に影響を与えているわけです。
この家で日々生活をしている人は、その方向には空が広がっている、ということがわかっているわけで、吹き抜けの下のエリアのみならずその隣のエリアにいても、開放感のある視界を得ることができるわけです。
コレは良いですね。
日々の生活に相当な違いを産み出してくれると思います。
ちなみに、僕のウチの2階のリビングも、(こんな素晴らしい感じでは無いですが)上が吹き抜けになっていて、奇遇なことに、その吹き抜けには壁面いっぱいの大きな窓を入れてあります。
開放感があって、明るくて、結構気に入っているんですが、2点ほどネックがありまして…。
一点目は、「窓の掃除ができない」という点です。
この位の高さの窓になってしまうと、自分たちで拭くという発想すら出てきません…。
年中汚れっぱなしで、年末にお掃除屋さんに掃除してもらってます…。
ま、間近で見る様な場所でも無いのでそんなに気になりませんが…。
二点目は、「暖気が吹き抜けに上がって行ってしまう」という点です。
コレは吹き抜け全てに共通して言えることだと思いますが、天井が無いですから、冬場に暖房を入れると、暖気がどんどん吹き抜けの上に上がっていってしまうわけです。
で、うちでは、対策として吹き抜けの天井にシーリングファンを入れてるんですが、ファンが取り付けられているのは3階の天井ということになりますので、2階のリビングの床までの距離5m弱もあるわけです。
ファンが効果を発揮してるのかどうか、正直よくわかりません….。
でも実は、吹き抜けの隣が3階の寝室になってまして、吹き抜けを上がっていった熱気は3階の寝室の壁を暖めてくれることにはなってるんで、それはそれでOKなんですが(本当は寝室のここの部分の壁に小窓を作って、この小窓から寝室に暖気を取り込んだり、吹き抜けの壁に入れた窓を開け閉めしたりできるようにするはずだったんですが、建築家さんor工務店さんのミスにより、気がついた時には小窓がはめ殺しの窓になってました…。いつかDIYでもう一個小さな窓をつくってしまおうと思ってます)。
容積率とかの関係で、建てられる床面積が足りなくなってしまう、ということは珍しく無いことだと思いますが、そういった場合に、こういった開放感抜群の吹き抜けを作ってしまう、というのも1つの手だと思います。
その際には、お掃除方法(気にしない人は関係無いです)と、吹き抜けへの空気の流れについて、多少の検討をされることをお薦めします。
Photo ©emilychang

赤い踏み板だけの階段



この階段、手すりが壁側にしか無いですね。

この階段が好きか、と聞かれてしまうとちょっとだけ微妙な感じもあったのですが、なんとなく印象に残ってしまったのでご紹介させていただきました。
手すりが無いと、デザイン的に相当すっきりするのは確かです。
ここに手すりがあったり、況や壁があったりした日には、部屋の雰囲気そもものにも影響してくるのかなと。
こういう階段を見るといつも、「老人とか子供とかいたら危ないよな」とか、「自分が老人になったら…」とかいう、とてもつまらないことを考えてしまうんですが…。
老人とか子供とかが身近にいないからこそこういう階段を作れるわけで、自分が老人になったら手すりをつければ良いわけで、完全に余計なお世話ですね…。
まあ、10段前後もある階段を作るときにはよくよく検討していただけば良いとして、少なくとも5段くらいの、例えばスキップフロア的なところへ上がるための階段であれば全然問題はなさそうですが。
この階段、よく見ると、デザイン的には色々と気にしている部分もあるみたいです。
例えば奥の壁の板と踏み板が等間隔に入っていたりしてます。
そういうところに拘る方がデザインされたんでしょうか…。
階段の踏み板がやけに厚いのは何でですかね。
強度的にはもっと薄くても全然問題なさそうですが、もしかすると、踏み板の間が空きすぎていると危ないから、とか、そういったあたりを考慮しているのかもしれません。
僕だったら、どうせこんな感じの階段を作るんだったら、踏み板の脇に補助的に入っている鉄製のレールも入れませんね。
コレだけの厚みの踏み板だったら、踏み板の中に鉄板でも通して、それを壁に固定すれば、それだけで階段として使えると思いますけど。
で、壁側の手すりも取っ払って、かわりに、壁に「いざというときには掴んだりできるオブジェ」みたいなのを埋め込みます。
もっと面白くなる気がしますが、どうでしょう。
なんだか完全に余計なお世話なコメントばかりになってしまいました…。
すんませんでした。
Photo ©Sanctu