ベランダ」タグアーカイブ

【屋外空間の居住性】半分張り出したテラスの上の屋根



半屋外の居住空間であるテラスとベランダとバルコニー、ケースバイケースで微妙に呼び方が異なったりすることもあるようですが、1階にある場合には、屋根付きがベランダ、屋根無しがテラスというコトで概ね共通認識が得られているのかなと。

では、こういうのは何と言うんでしょうかね…?
ベランダという感じじゃ無いですから、テラスということになるんでしょうかね。
庭やテラスの上部にしっかりとした屋根を作った場合、屋根があれば日ざしも雨も遮ることができるわけで、居住空間の一部として見た場合には相応の(相当の)メリットが享受できます。
その反面、当然のことながら「開放感」「屋外感」はその分損なわれてしまいますが…。
とはいえ、逆に全く屋根が無い空間だとしたら、雨の多い季節、梅雨時なんかは全くもって外に出る気にならないでしょうし、ソレを過ぎて夏到来以後は10月近くまで激しく照りつける日ざしに苦しめられるコトになります。
そういう意味では、ちょっとした屋根的なものがあるだけで、1年のうちの1/3から半分近くの期間、屋外空間が「使い易く」なるわけで、やはり屋根またはソレに準ずるような設備の存在というのは大きいのかなと。
このお宅はスペインのお宅ですので当然日本の建築基準法は関係無いわけですが、少なくとも日本の家屋の場合は、屋根があれば当然ソコは床面積としてカウントされる範囲に含まれるわけで、屋根の無いテラスにするか屋根のあるベランダにするかという選択は、ココらへんとの兼ね合いにも左右されることになります。
そういった点も含めて、こんな感じに全体のうちのある一部の空間だけを覆うような屋根を作るというのは、それらの色々な問題を上手にバランシングしてくれる折衷案的なプランとなり得るのでは無いかと。
コレほど立派な屋根でなくて、1mちょいくらい張り出した屋根や庇があるだけでも、テラスを利用できる日は大幅に増えると思いますし、テラスの使い勝手も大幅に改善すると思うんですよね。
完全な雨ざらしという訳ではありませんから、雨に濡らしたくないようなモノも多少は置いておけるようになりますしね。
そういわれて改めて見てみると、伝統的な日本家屋の庇って、見た目は違いますけれどこの建物の屋根とイメージ的にかなり重なるものがある気がします。
現代風の建物でも、テラスに面した部分にこんな感じの屋根を作ってみたら意外なほどに建物や住む人のライフスタイルにマッチしてくれるのでは無いかと。
( via MICASA )

【寛ぐための設備】ソファのあるコンパクトなテラス



このテラス、コンパクトながらも結構良い感じの雰囲気だなと思ったのでちょっとご紹介を。

ゆったり目のラタンのソファとローテーブル、コーナーにはシンプルな椅子2脚とテーブルが置いてあって、家族でちょっと寛いだり親しい友人家族とのホームパーティをやるくらいだったら十分な感じです。
隣接するダイニングエリアから、ガラスドアをサッと開けてすぐに出入りできるこの位置関係も良いですよね。
これがメインの生活エリアからのアクセスが億劫になってしまうような位置関係だと、どんなに雰囲気が良くてもだんだんと足が遠のいていきますし、それって結局のところは「居心地が良くない」ということと似た意味なのでは無いかと。
幅奥行きともに3m程度といったところでしょうか。
ここ、もしも家具が何も置いてなかったらどんな感じだか、ちょっと想像してみていただけるでしょうか。
めちゃめちゃ狭いというわけでは無いかも知れませんが、本当に何の変哲もないごく普通のテラスですよね。
ソファや椅子が置いてあるから居心地の良さげな屋外リビングみたいになってますけれど、実はそれだけなんだと思います。
僕の友人で、そこそこ広めのテラスがあるマンションに家族で住んでるヤツがいまして、彼はそこに住み始めて三年くらい、ほとんどテラスに出ない生活を送ってたらしいんです。
でも、あるとき思い立ってIKEAで屋外家具をいくつか調達してきて、それからというもの、週末のたびにテラスで何かをして過ごすようになったと言っていました。
結局のところ、テラスやベランダに出て地ベタに直接座り込むわけにはいかないわけで、その空間で長時間を過ごすような使い方がしたい場合、何かしらの「座るための設備」「寛ぐための設備」が必要なわけです。
逆に言えば、そこさえしっかり抑えてしまえば、屋内と変わらない感覚で利用できる開放感あふれる屋外スペースがいきなり完成してしまうと言っても過言で無いのかなと。
日本の夏は暑いですから、日当たりが良い場合には、タープやオーニングで適宜日照をコントロール出来るようにしておくのをくれぐれもお忘れなく。
( via delikatissen )