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壁面に固定された作り付けの棚



こちらの壁面作り付けの棚、デザインが中々面白いと思ったのでちょっとご紹介させて頂きます。

水道の配管のようなパイプと木の棚を組み合わせて、結構大きめの作り付けの棚を作っています。
鉄のパイプと木の棚板の組み合わせの感じが中々良いです。
デザイン的にも、インテリアの一部として中々良い感じになっているのでは無いかと。
この棚、壁面に対してどのように固定しているのかが気になったんですが、そこら辺は、こちらの写真を見ていただくとよく分かると思います。
壁に対して木の板を打ち付けて、その木に対して棚のパイプを固定しています。
こういったやり方が一般的なのかどうかよくわかりませんが(というか、そもそもこんな作り付けの棚自体が一般的では無いと思いますが)、この固定方法は中々良いアイディアだな、と思いました。
木造住宅の内装によく使われる石膏ボードの場合、壁の内側に柱などの芯材になるものがある場所にしか、棚を固定することができません(またはボードアンカーなどを使えば、石膏ボードそのものに対して棚を固定することもできますが、強度的にはあまり強く無いです)。
しかし、この棚の様に、壁の中の下地のある場所に対して木材を打ち付けておいて、しっかりと固定された木材に対して棚を固定する方式にすれば、壁面のどの場所に対して棚を作りつけても、しっかりとした強度を得ることができます。
しかも、壁に対して打ち付ける木材を、自分の好みの木材、インテリアに馴染む木材を選べば、デザイン的にも面白く、いい感じに仕上げることができる、というメリットもあります。
コレは一般的な棚の固定方法としてもかなり良いアイディアだと思いますし、耐震などを目的とした棚の固定、耐震補強としても使えるアイディアだと思いますね。
僕の家も、家具の耐震固定をしたいと思っていた場所が何箇所かあるんですが、石膏ボードの下地の問題で固定ができていなかった場所があったので、このアイディアを使って耐震補強をしてみたいと思います。
Photo ©refinedbyink

Bespokeの作り付けの棚



こちらの作り付けの棚、シンプルながらもとてもいい雰囲気だな、と思ったのでちょっとご紹介をさせていただきます。

こちら、イギリスのBespokeという、作り付けの棚を取り扱っている会社の製品なんですが、この会社がものすごく特徴的なのが、棚に特化していて、しかも、素材、色、大きさ、形状など、様々な点について自由にカスタムオーダーできる、という、面白いサービスを提供している、という点です。
こちらのサイトを見てみると、オーソドックスな組み立て式の棚から、壁面に作りつける棚、壁と壁の間に作りつけるタイプの棚など、様々なものをみることが出来ます(Webサイトには余り力を入れていないようで、サイトの作り自体は非常に非常にシンプルなんですが・・・)。
たとえば、壁と壁の間一面に作り付けの棚を作りたい、というようなことを考えた場合、多くの場合は、工務店さんに頼んで作るか、自分でやるならば、IKEAなどのシェルビングシステムでサイズの合うものを探してきたり、ホームセンタで棚板を買ってきて、自分で長さを合わせて切る、という様な方法で作ることになるわけですが、こちらのように、カスタマイズをしてくれると、「ウォールナットの無垢素材で、厚さをこのくらい、幅をこのくらい、角を丸く落として、壁への取り付けはこんな感じの金具で」といったイメージでオーダーできるわけです。
DIYで自分で作るのと同じイメージですが、その多くの部分をプロがやってくれる、という点が非常に魅力的だと思います。
この写真の棚にしても、デザイン的にかなりいい感じに仕上がっているにも関わらず、作りとしては非常にシンプルです。
壁に縦の支え板を打ち付けて、そこにブラケットの役割を果たす木を斜めに渡して、その上に棚板を固定しただけ、という。
非常にシンプルですが、棚としての機能、性能を満たす必要最小限の部位と、その使い方がわかっているからこそ、こういったシンプルなものが作れるわけで、ここら辺が専門家の仕事の良いところかな、と思いますね。
こういったものを見ると、棚ってとても簡単に作れるんだな、と思ってしまいます。
日本でもこういったサービスを提供している棚屋さんが出てきて欲しいものです(僕が知らないだけで、既に沢山あるのかも知れませんけれど)。
Photo ©Thomas Forsyth