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オートバイ修理工場のリノベーション



このリノベーション住宅、「あ、倉庫のリノベーションってこんな風にもできるのね」というイメージが結構わかり易かったもので、ちょっとご紹介させていただきたいなと思いまして。

コチラ、オーストラリア シドニー郊外にある古いオートバイ修理工場をリノベーションしたオタクなんですが、何というか、作りとか広さとかが日本人である僕らからしても非常に「現実的」な感じがします。
倉庫のリノベーション物件とかって、そもそもベースとなっている工場や倉庫のサイズが「床面積300平方メートル」とかだったりして、そういった物件を見るたびに、何というか日本の都市部に住む方が個人宅として用いるにはちょっと現実離れしている様な印象を受けることが多いと思ってたんです(ま、そもそもリノベーション物件が普通の日本人の「現実」に近い場所にあるのかどうかというあたりがずれている気もしますが)。
で、こちらの工場なんですが、広さは土地面積1000スクエアフィート、建物の床面積は800スクエアフィートだそうで。
リノベーションする前の工場内部はこんな感じです。
メートルに換算すると、土地が12m×7.5mで90平方メートル27坪、建物の床面積が12m×6mで72平方メートル22坪といったところでしょうか(縦横は適当に想像しただけですが)。
日本の小さめの住宅位の大きさしか無い、ホントにこじんまりとした工場だったわけです。
それをリノベーションすると、こんな感じになります。
外観は確かに「一風変わった狭小住宅」なイメージがあるかもしれません。
コレを住宅地のなかに作るのはちょっと勇気が入りますが、工場のリノベーション物件という段階で既に住宅地の中というロケーションの可能性は低そうなので大丈夫でしょう(商業地の中で余計に色々気になる、という可能性は高そうですけど…)。
「リビングで寛いでいるところが外から丸見え」みたいな感じになりそうです。
でも、開口部の向きをしっかりと考えたりルーバーで目隠しをしたりすれば大丈夫そうな気もします。
倉庫や工場だとベースの建物の開口部はそもそも通りに面していることが多いでしょうから、ルーバーで上手く視線を遮るという方が現実的でしょうかね。
内部はこんな感じです。
コチラがリビングダイニングです。
で、そのリビングダイニングエリアから逆エリアを見るとこんな感じになってます。
簡単に言いますと、床面積22坪のウチの7割位のエリアはそのままリビング・ダイニングとして使用してまして、残りの3割のエリアは内部にもう1フロア追加して2階構造にしてあります。
全体の7割と考えると、リビング・ダイニングの広さは30畳位というところでしょうか。
で、2階構造にした部分はこんな感じになってます。
1階は書斎というか、ワークスペースといった方がしっくりきますかね。
建物全体の3割のエリアを使っている想定だと13畳位のスペースになるんでしょうかね。
書斎が13畳もあったら気分が良いでしょうね。
大きな本棚と大きな机をおいて、広々としたスペースを余裕を持って使えたら最高ですね。
ちょっと贅沢すぎる気がしますけれど…。
実際には半分位のエリアがウォークインクローゼット的な場所にされてしまいそうな予感がします。
で、2階には寝室とバスルームがあります。
このエリアが寝室で、写真の正面に見えている壁の向こうがバスルームです。
この寝室とバスルームも、1階のワークスペースと同じく3割相当のエリアですので、あわせて13畳位という計算です。
寝室の脇はこんな感じにメッシュにしてあって、下のワークスペースにも光と空気がきちんと流れるようになってます。
建物全体では、30畳のLDKと13畳のワークスペース、8畳位の寝室と6畳位のお風呂、という位の2LDK住宅です。
延べ床面積で30坪、60畳位ですかね。
決して広いわけでは無いですけれど、夫婦2人と小さなお子さん位だったら、十分な位の広さがあります。
子供が大きくなってきたら、リビングダイニングエリアを改装してもう一部屋増やせばなんとかなりそうですし。
ちなみにこのお宅、日本の”small-space Living”を参考にしているんだそうで…。
ちょっと複雑な気分です。
でも、この位のサイズの倉庫だったら普通のサラリーマンでも買えちゃいそうな気がしますし、それで実際にこのくらいのお家が作れるんだったら思い切ってやってみたい気がしてきますね。
( via REMODELISTA )

オーニングのあるいい感じのテラス



こちらのテラス、中々良い感じです。
タイル貼りの床に、感じの良い木製のテーブルと椅子の屋外家具セット。椅子にはしっかりとクッションまで付けられていて、長い時間のんびりできそうな雰囲気があります。
かなりしっかりとしたオーニングが設置されているところも良いですね。
オーニングくらい、あっても無くても大差無い様な気もしますが、実はコレ、結構重要なポイントなのでは無いかと。
こちらの写真のお宅はスペイン バルセロナにありますので、日本の気候とはちょっと違いますが、オーニングがあれば、日差しの強い猛暑日やちょっと天気の悪い日でもテラスに出ていられます。
バルセロナは地中海性気候ですので、気候はこんな感じです。
・夏は平均最高気温28度前後、平均最低気温19度前後と、丁度よい暖かさ。
・冬も平均最高気温は13度前後あり、平均最低気温も4度前後はあるので、関東の真冬ほどは寒くない。
・降雨量は年間を通じてあまり多くなく、最も雨の多い秋でも月間90mm程度、その他の季節は月間50mm程度しか降らない(日本は極端に少ない冬の一定時期を除いてコンスタントに月間100mmから200mmは降ります)。
住みやすそうですね…。
こんな気候のバルセロナでさえオーニングがあったら随分違うと思いますが、況や夏は30度を超える日々が続き、ばんばか雨の降る日本であれば、オーニングの活躍度は更に上がろうというもの。
「日差しがあんまりにも強いからテラスに出たく無い」とか、「屋外家具やテラスに置いてある備品類を雨ざらしにしたくない」的な問題も解決してくれるわけです。
この位しっかりとしたオーニングがあれば、夏場のちょっとした小ぶりの雨だったら、テラスに出てのんびりしよう、という気にもなりそうです。
そういったことを考えると、例えばテラスを活用できる日数が週末のみ限られているとすれば、オーニングがあるか無いかでテラスの利用可能日数は格段に変わると思います。
何だかオーニングの絶賛大会みたいになってしまいました…。
テラスの逆のエリアは半屋内的な空間になってます。
せっかくコレだけ面白い感じの空間にしているのに、左手奥に見えるスチール製の棚のセンスの無さは何なんでしょうかね…。
ちなみにこちらのお宅、家の中も中々面白いです。
こんな感じのかなり立派な書斎があったリします。
この広さは相当贅沢です。
自宅にこの位広い書斎があったら良いですね。
というか、コレだけ広かったら、SOHO的に2、3人のメンバーで出来る仕事だったらここだけで出来てしまいそうです。
「書斎」というよりも「仕事場」という感じでしょうか。
この書斎、壁も中々面白い感じです。
“exposed wall”と説明されていまして、RC打ちっぱなし(exposed concrete finishとかいうんでしょうか)と似ている感じですが、素材がちょっと違いますね。
「剥き出しの壁」、「作りっぱなしの壁」という感じでしょうか。
写真には写ってないんですが、写真左手の天井は天窓になってまして、そこから自然光が取り込める様になってます。
上から降り注ぐ自然光の下で仕事が出来るというのは、気分的に中々良いのでは無いかと。
ベッドルームも、壁はやはり同じ仕上げになってます。
こちらは天窓は無いので明かりは照明だけになるんですが、この壁、照明を色々と変えてみたら、影の感じが変化して面白そうですね。
薄暗い感じの間接照明にしたら洞窟の様な感じで落ち着くベッドルームになるかもしれないですし、逆に、ものすごく明るい白系統の照明にしてみたら壁の雰囲気とのギャップが面白い感じになるかもしれません。
ベッドルームというごくプライベートな空間ですので、思い切って色々な照明を試して遊んでみるのも楽しそうです。
と、かなり取り留めの無い話になってしまいましたが、こういった「ちょっと変わったお家」というのも何かの参考になるかな、と思ってご紹介させて頂きました。
なりませんか?そーですか…。
Photo ©lucasfoxbcn