内装や雰囲気」カテゴリーアーカイブ

【落ち着きそうで良い感じ】狭い書斎の「作り方」



狭い書斎の「使い方」では無くて、「作り方」です。

書斎というのは生活上必要な「ツール」なわけですから、「そのエリアをどうやって使うか」が「そのエリアをどう作るか」に直結するわけです。
つまり「作り方」≒「使い方」であるべきなわけですが、このオタクの場合は、極めて能動的に、狙ってこの「狭さ」を実現しているので、敢えて「作り方」とさせていただきました。
だってこの家、外観はこんな感じの大豪邸で
中にはこんな長ーい廊下がありまして、
おうちの中はどこも広々、
お風呂に至ってはこんな広大なスペースになってるんですが、
書斎はいきなりこんななんです。
横幅はせいぜい1.5mくらいと極限まで狭く、そして長さはそれと対照的に7〜8mはあろうかという…。
この幅の狭さは相当な包まれ感と落ち着きを産んでくれそうですし、それに対して、これだけ長さがあると、視界が抜けていてデスクに腰掛けたときの気分は相当良いのでは無いかと。
こういうレイアウトにすると、全てのモノが手に届くエリアに収まって、使い勝手も良さそうです。
いくらでも広い書斎を作ることができるのに、敢えて狭い細長な書斎を作っているわけで、こういうのを「作る」というのかなと。
「限られたリソースをどう活かすか」という視点からレイアウトを考えたりするのも当然大事なことだと思いますが、そういった物理的、機能的な要求や制約事項に対応する目的だけでなく、「必要なもの」「欲しいもの」を色々な視点から考えるというのも大事ですよね。
( via design milk )

【選択と集中】一塊の空間の使い方、広めのワンルームとビルトインベッド



こちらのブラジル・サンパウロのワンルームの部屋、作りが中々面白いなと思ったのでちょっとご紹介をさせて頂きます。

まず玄関はこんな感じでごくごく普通です。
とはいえかなり余裕のある作りをしていますので、正直言って日本の狭いワンルームマンションとは玄関からして作りが違いますが…。
で、玄関からワンルームエリアに入っていくところには、こんな感じのクローゼットがありまして、
ワンルームに入って行くと、結構広々としたリビングエリアが広がっています。
図面が無いので正確なところはわからないんですが、リビングエリアの窓側壁面の幅は3.5mくらいといったとことでしょうか。
右手に見えるカウンターがダイニングエリア、その更に右側にはキッチンがあります。
キッチンはこんな感じで、極端に狭いわけでは無いですが、必要最小限サイズという感じです。
キッチンの窓側壁面の幅は2.5mくらいですかね。
この左側のカウンターがダイニングなわけですが、そういう意味ではダイニングも相当削りに削った感じがサイズになってます。
キッチン側からリビングエリアを振り返ると、
コンパクト目なキッチンとダイニングとは対照的に、リビングエリアはかなり贅沢な感じです。
壁紙が面白いですね…。
で、ここから左手の玄関側に視線を移すと…
なんとベッドが壁に埋め込まれています…。
ビルトインベッドなわけです…。
ちなみにこのリビング側の壁面の幅は、ベッドのサイズとカーペットのサイズから想定するにせいぜい6mくらいという感じだと思います。
お風呂はこの左手、キッチンエリアの隣にこんな感じのシンプルなシャワーブース+トイレが作りこまれています。
レイアウトと広さ的なものをおさらいしてみると、まず、リビングエリア(含むベッド)が3.5m×6m=21平方m≒13畳くらい。
で、ダイニング・キッチンエリアが2.5m×3.5m=9平方m弱≒5畳くらい。
お風呂が2.5m×2.5m=6.25平方m≒4畳くらい。
玄関エリアが1m×3m=3平方m≒2畳くらい。
合計で40平方m、24畳くらいという感じでして、まあ日本のワンルームにしても「ひとり暮らしをするにはちょっと贅沢目」「2人で暮らすのにはちょっと手狭」という位のサイズでしょうか。
にもかかわらず、リビングだけは広々としてまして、その「一点豪華集中」的なところが中々面白いかなと。
まず、部屋自体がかなり正方形に近いというところが、一塊の空間としての使い勝手が良いんでしょうね。
で、ダイニングを思い切ってコンパクトにして、風呂もシャワーのみと、使わないところ(ホントにそうなのかどうかは知りませんが)を大胆に削りつつ、ベッドに至っては、本来収納スペース的な場所になるべきところの上部空間におさめてしまっています。
で、そうやって確保したスペースを全てリビングエリアに集中させているわけです。
かなり極端な作りですけれど、このくらい思い切ってやってしまうと清々しいくらいの面白さが出てくるのでは無いかと思います。
このやり方、ワンルームのお部屋だけでなく、結構色々な場所に応用してみたら面白い気がします。