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ソファのある低い天井の教授の書斎



こちら、アメリカ アラバマ州フローレンスの某大学教授が、50年近くも使い続けた書斎です。

壁面全面に作り付けられた作り付けの本棚が、とても良い感じです。
ちなみに本棚はここだけでは無くて、この書斎エリアと空間的に一続きになっているリビングの壁面一面に、同じ形状の本棚が作り付けられています。
この書斎、写真では天井がとても低いように見えますが、実際にも180cm程度の高さしかありません。
書斎自体はコンパクトなんですが、このお宅自体は大邸宅でして、狭小住宅的なスペース上の問題からの天井の低さではなく、「敢えて」天井を低くしてあるわけです。
180cmというと、大柄な人だったら天井に頭が届いてしまいそうな高さですが、そういった方でも軽く屈めば大丈夫、という位ではあります。
落ち着いた雰囲気、包まれ感などを求めて家の中に天井の低いエリアを作るのであれば、この位の高さが生活上の支障がない丁度良い高さなのかもしれません。
この書斎、壁面の本棚以外には、低い小さなテーブルと子供用の様な小さな椅子のセット、後はオットマン付きのソファしか置いてありません。
テーブルと椅子の小ささに対して、ソファは柔らかくて座り心地の良さそうな、良さ気なファブリックのものを入れてありますので、恐らくこの書斎のメインはこのソファなのでしょう。
書斎にどんな設備が必要かは、その方の職業や、書斎で何をして過ごすか、という点によって異なってくると思います。
家主は大学教授ですので、職場である大学にはしっかりとした書斎机があるのでしょうか、逆に言えば、自宅では本を読むことが多くて、そういった生活パターンにはこういった書斎が一番マッチする、ということなんですかね。
別に大学教授でなくても、同じように、自宅の書斎では本を読むことがメインで、たまに少し書き物をしたり、PCで調べものをしたり、という様な書斎の使い方をする方であれば、この様な書斎を作り込んでみるのも良いかと思います。
しかも、この書斎だったら狭小住宅の隙間スペースにも作れちゃいそうですよ…。
Photo ©jwolson

超狭小RC住宅 “ハウス・タワー”



勝手にタイトルつけてごめんなさい。

ホントは「ハウス・タワー│House Tower([設計] アトリエ・ワン “Atelier Bow-Wow”)」という建物名なんですが…。
このタワー、ホントにスゴイと思うんですけど…。
建築面積18.44平方メートルだそうです。
つまり、5.5坪、11.17畳しか無いスペースに、RC構造の、地上4階、地下1階、合計5フロア(ホントはもっと複雑な構造なんですが)を作り込んでしまったという、驚異的な建物です。
フロアの造りを簡単にご説明しますと、全体を1:2位の幅で分ける様に、まっすぐ階段が入ってまして、各フロア、その左右に色々なスペースが作りこまれています(2階部は、スキップフロアというか、段違いになっています)。
多分、家の中の配置はこんな感じです(畳数=Jは推定ですが)。
4階   テラスフロア(半屋内4J位)
3階   風呂+トイレ(6.5J)+?(3J)
2階(上)ベッドルーム(6.5J)
2階(下)リビング(3J)
1階   ダイニング(6.5J)+キッチン(3J)
地下1階 クローゼット(6.5J+3J)
広々とした空間はありませんが、建坪5.5坪しか無い場所に、(階段を除く居住スペースで)40畳(66平方メートル)以上のスペースを作っている、という点にびっくりさせられます。
しかも、1階のダイニングの上が吹き抜けの様になっていたり、各フロアが階段でつながっていて、空間的にはかなり近い関係になっている様なので、「狭い」という感じではないのでは無いかと思いますね。
狭小住宅といえばそうですが、狭小住宅というよりは、やはり「タワー」の方がぴったり来る感じがします。
上記の写真は模型なんですが、図面でいうと、こんな感じです。
アトリエ・ワンさんのサイトに、建物内の写真などもありますので、興味のある方は是非覗いてみてください。
この建物、かなり魅力的で面白いと思うんですが、1つだけ気になったことが…。
扉が一つもないんですが、夏とか冬とか暑いとか寒いとか空調とか、そういったあたり、どうなってるんでしょうか…。
RC構造ですので、夏は多分結構涼しいのではないかという気はします。
上の方のフロアには熱気がこもったりしそうな気もしますが、3階のお風呂、4階のテラス辺りで窓を開けて熱気を逃せば大丈夫かな、と。
冬はどうなんでしょうね…。
寒いんでしょうか。
暖めて暖めても温かい空気は上に上がって行き、冷えたRCの躯体で底冷えしてしまうのでしょうか…。
恐ろしいです…(余計なお世話ですが)。
そういえば、こういった家こそ、暖炉とかを入れるといいのかもしれません。
RC構造の家に住む某先輩の家でも、11月後半くらいから、ひたすら暖炉に火を入れ続けているそうです。
この間、2月中旬頃にお邪魔して深夜まで夜遊びしてたんですが、その時もそんなに寒くなかったですね。
ま、その時は、暖炉の目の前で遊んでたから、というのもあるのかもしれませんが、「そんなに」というより、「全然」寒くなかったです。
1階のダイニングに暖炉を設置して、煙突を2階のベッドルーム辺りまで通しておけば、遠赤外線と熱気両方で、下から建物全体を結構暖めてくれそうな気がします。
Photo #1©seier+seier , #2©yusunkwon