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無垢木材とガラス、無垢木材と鉄



今まで、これ自体をメインの話題としたことは多分無いと思うんですけれど、他の何かについての話をしている間に、何度となくこの組み合わせについて触れたことはあると思います。

テーブルの無垢木材製の天板の上に、ガラス製のボトルとステンレス製のカップが置かれているだけの、何の変哲も無い「テーブル上の風景」なわけですが、この雰囲気、僕は好きですね。
何が良いのか、という辺りを理論的に説明するのはちょっと難しいんですが。
無垢の木材という有機物と、ガラスや鉄という無機物の組み合わせが良いんですかね。
木材の「柔らかさ」と、ガラスや鉄の「硬さ」のコントラストが良い、ということなのかもしれません。
上の写真は、無垢素材のカウンター天板とステンレス製のテーブルの足の繋ぎ目部分のアップなんですが、このコントラスト具合が、この組み合わせの魅力の一つなのかな、と。
ともかく、この組み合わせ、ものすごく一般的な組み合わせながらも、どんな部分にでもしっかりとマッチする最高に素晴らしい王道の組み合わせだと思います。
王道過ぎて却って忘れてしまい勝ちなんですが、家を建てたり、内装やインテリアについて考える際に、しっかりと思い出すように習慣づけておいても損は無いと思います。
たとえば、非常によくある外装のパターンで、ガラスと無垢の木材を組み合わせると、こんな感じです。
しゃっきりとしたイメージの中にも柔らかさのある、何とも言えない良い感じの雰囲気が出てきます。
ファサード系だと、こんなのもありますね。
ガルバリウムの無機質な感じに無垢の板、という組み合わせ、中々良いと思います。
キッチン周りだと、無垢素材のカウンターとステンレスの調理器具、という組み合わせが頻繁に出てきますね。
使えば使うほどに雰囲気の出てくる天板と、いつまでもビカビカと光沢を放つステンレスの組み合わせ、というのも良いです。
番外編では、こんなのもあります。
バスタブだそうです。
鉄って言うのはバスタブに適してるんですかね…?
熱伝導率が高すぎて、機能的にはイマイチな気もしますけれど、見た目は中々だと思います。
「王道」と言いましたが、無垢素材、ガラス、鉄、という素材の組み合わせなわけで、合板とかペンキとかクロスとか、現在の建築資材の中で、本当に一番よく採用されているものだけで内装を仕上げてしまうと、この組み合わせが得られ無い可能性も高いです。
そういった意味では、現代の住宅にこの組み合わせを取り入れたいのであれば、ある程度「能動的に」この組み合わせを求めていかないと、結果として、「家の中のどこの部分にもこんな感じの組み合わせ、こんな感じの雰囲気が無い」、ということは十分に起こり得ますので、ご注意ください。
Photo #1©roboppy , #2©sarah sosiak, #3©picturalisa , #4©Rockies , #5©Plage Vinilos y Decoración , #6©jhritz 

コンパクトな洗面台の使い道



基本的には、洗面台はちょっと大きめの方が、何かと使い勝手が良いとは思ってるんですが、この洗面台は、ちょっと惹かれるところがあるかな、と。

結構小さいです。
幅40cmは無い感じ、30cm強か、35cm位というところでしょうか。
正方形に近い、極々シンプルな感じのデザインもなかなか良いかな、と。
毎朝顔を洗う様なメインの洗面台がコレではちょっと困るとは思いますけれど、この位コンパクトな洗面台も、結構使い道はあるんでは無いかと思います。
例えば、トイレの中に洗面台がある場合とかは、使えそうですね。
「狭めのトイレで、十分な設置スペースが無い」という様なケースでは、当然こういった洗面台の方が良いのは確かですが、そうでなくても、自宅のトイレの中にそんな大きな洗面台は必要ないかな、と。
基本的には、手を洗うだけの使途になると思いますし、お客さんとかが、ちょっと身だしなみを整えたい、という様なことがあっても、そんなに大きな洗面台は必要無いと思いますから。
洗面台が小さくなった分、回りの棚とかを大きくすることができますし。
僕の自宅の例で言うと、2つあるトイレのうち、一箇所はトイレ内にコレよりももっと小さな手洗器を設置しています。
TOTOの「レストルームドレッサーセレクト」というシリーズの、ブラケットタイプのものです。
写真の4番ですね。うちのはピンクじゃないですけれど…。
手を洗うだけなんで、コレで十分です。
で、もう一箇所は、トイレを出た脇に、幅80cm位の、顔も洗えるような結構しっかり目の洗面所を独立して作ってあります。
正直言って、今までこの洗面台のことを「大き過ぎる」とかとは考えたことも無かったんですが、上でご紹介した洗面台を見てから改めて考えてみると、そんなに大きな洗面台は必要なかったですね。
それこそ、「手洗い」にしか使ってないわけで、上でご紹介した様なコンパクトな洗面台か手洗器にしておいて、開いたスペース(と言っても、大したスペースじゃありませんが)に、何か気の利いたものを飾ったりした方が面白かったかな、と思います。
余談ですが、普通の洗面台とコンパクトな洗面台では、コスト面でも結構違ってきます。
僕のウチの実績で言えば、幅80cm位の洗面カウンターは、洗面器、水栓周り、カウンターまでコミコミで10万円位かかってます。
それに対して、トイレの中に作ったブラケットタイプのコンパクトな手洗器は5万円位でしたから。
家を建てるときって、何だか金銭感覚が麻痺してしまい勝ちだと思うんですけれど、普通に5万円の買い物をするときを考えたら、結構大きな違いだと思います。
こういうコンパクト目な洗面台って、トイレ関連以外だとどんな使い道がありますかね?
家のレイアウトにもよりますけど、思い切ってダイニングとかリビングとかの片隅に設置したら、意外と便利かもしれません(キッチンがすぐ隣だったりしたら、あまり意味が無いかもしれませんけれど…)。
子供たちの手洗い用に使ったり、洗い物が多い時や、ちょっとしたものを洗うためのサブのキッチン・シンク代わりにしてみたり。
浴室と寝室が遠いレイアウトのお宅だったら、寝室にこんな感じのコンパクトな洗面台を作っておくのも良いかもしれませんね。
ちょっと手を洗ったり、寝る前の歯磨き位の用途だったら、コンパクトなもので十分だと思います。
水栓に浄水器をつけておけば飲料にも使えますし、寝室でちょっとお酒を飲んだ時とかには、ざっと流しておくこととかも出来て便利そうです(ちなみに、僕のウチは寝室に分不相応な位の立派な洗面台を作ってあるんですが、非常に便利ではありますが、非常に邪魔でもあります…)。
ただ、ココらへんは奥様とのご相談も重要だとは思いますけれど。
女性の立場で考えると、「せっかく寝室に洗面台を作るんだったら、しっかりとした洗面台の方が嬉しい」という意見が出てくるような気もしますので。
「小さいもの」って、見た目が可愛らしい気がして良いですよね。
その分実用面が犠牲になることも多いとは思いますけれど、本来目的とする機能が満たされているなら、別に問題無いわけですから。
Photo ©Tezza #