【拡がりを感じさせられるアイディア】洗濯機を収めたクローゼット



クローゼットといっても、ウォークインでない「普通の」クローゼットの中ですから。

このアイディア、ちょっと秀逸な感じが。
洗濯機や乾燥機をウォークインクローゼット的な場所に設置して、そのエリアを家事/洗濯作業スペースにしてしまう、というのはそれほど珍しくありませんが、ごく普通のクローゼットの扉を開けるとその中に洗濯機が収まっているというのはなかなか珍しいのでは無いかと。
ウチの妻もそうなんですけれど、世の中には「慢性なんでもかんでも隠しちゃいたい病」という難病に羅患している方が結構います。
個人的には「モノというのは、隠せば隠すほど、どんどんと淀んで堆積していく」と考えてまして、できるだけ「隠さない」方が好きだったりしますが、このクローゼットは結構好きですね。
ケースバイケースだとは思いますが、一見奇抜なように見えて、この「クローゼットの中の洗濯機」は結構合理的な使い方ができるのかなと。
例えば、洗濯機の上の棚でアイロンくらい掛けられるようにしておけば、「干す&畳む」以外の洗濯系の作業を全部このコンパクトなエリア内で済ませてしまうことが出来そうですし、そもそもこうしてクローゼットの中に収めてしまうことで、今までには置けなかったような場所に洗濯機を置くことも出来ます。
最初に書いたように、ウォークインクローゼット的な場所に洗濯機を置いて、洗濯物を干して畳んで片付けるところまでを全て同一のエリア内で全て完了できてしまうようなレイアウトは、一つの理想形といえるでしょう。
でも、現実的にはさまざまな制約があって、そういったレイアウトに出来ないケースも多々あるわけです。
例えば、「物干し台はリビングに隣接するテラスにしか作れませんでした」みたいなケースでは、リビングに洗濯機を置くわけにも行きませんから、どこか別の場所に洗濯機を置いて、洗濯が終わる度にそこからテラスまで洗濯物を運んで来なければいけないわけです。
そういったケースでも、リビングの片隅やリビングの隣の廊下のクローゼットの中に洗濯機を入れてしまえば、かなり使い勝手が良いレイアウトに持っていくこともできたりします。
このアイディア、あくまで制約や問題点を解消するための「回避策」の域は出ないかもしれませんが、間取りや動線に「今までには無い新たなパターン・組み合わせ」を生み出せそうなところが面白いかなと。
洗濯機だけじゃなくて、色々な家具や家電でも応用パターンを考えてみたい気が。

【空間を近づける階段】緩く長い2つ目の階段と動線の複線化



この階段の感じ、なんだかスゴく良いなと思ったのでちょっとご紹介を。

この「緩い」イメージはかなり良いかなと。
このくらい緩いと、階段の上の渡り廊下エリアと下のフロアの距離が近く感じれらますよね。
階段自体をかなり手前までギリギリに伸ばしてあるところを見ても、敢えて頑張って「緩く」作ったのかなと。
この雰囲気、僕的にはかなりヒットな感じです。
ちなみにこのお宅、実はメインの階段は別にありまして、この階段自体は無くても大丈夫な階段なんです。
間取り図的に言いますと、こんな感じです。
コチラが1階。
このフロアにはリビング、ダイニング、ワークエリア的なスペースがあります。
建物の真ん中あたりに見えている方の階段が上の写真の階段です。
で、コチラが2階の間取り図です。
図面をご覧になっていただくとわかるように、2階には寝室、バス、トイレと、後は先程の渡り廊下とそれにつながる吹き抜けのエリアしかありません。
しかも、寝室、バス、トイレのある図面上側のエリアにはしっかりとメインの階段があるわけで、建物真ん中側の階段は本来は無くても困らない階段なわけです。
でも、この階段が無かったら、図面下側のワークスペースや渡り廊下、吹き抜けのエリアは、日々の家族の生活の中心である図面上側のエリアと隔たれた「遠い」場所になってしまうと思うんですよね。
そこにこの2つ目の階段が作ってあるおかげで、動線を複線になって、家の中のどのエリアからでも別のエリアにも行きやすいようになっているのかなと。
この「緩い」階段を一つ追加することで、上下各フロアの各エリアそれぞれをイメージ的にも物理的にも相当近づけることができていると思います。
次はこういう階段があるおウチを建ててみたいです…。
( via Home DSGN )