浴室を広く感じさせるためのアイディア



さて、毎日の様に下らないことばかり書いておりますこのブログですが、この度、またまた下らないことに「気づいて」しまいましたので、ちょっと記しておきたいと思います。

こーゆー下らないことも、もしかすると、いつかの未来の自分のために役立つかもしれない、と思っておりますし、もしかして、少しでもどこかの誰かのお役に立てたら、僕も幸せです。
で、その下らない「気づき」なんですが…。
お浴室エリアの中に、個別に仕切られたシャワールームがあったり、何らかの仕切りがあったとするじゃ無いですか。
その仕切りって、何のためにあるんだろう?と考えてみると、それは「シャワーとかの水しぶき飛散防止」なわけです。
そもそもお風呂に入るときには誰でも裸になっているわけですし、一般的には完全にプライベートな空間だと思いますので、わざわざその中に「目隠し」的なものを作る必要性は低いはずです(ユニットバスとかで、朝、シャワーを浴びているときに、同居人が歯磨きをしに来る、とか、そういったケースはあるかもしれませんけれど…)。
なので、海外とかの洒落たバスルームには、こんな感じのガラス張りの仕切りが使われていたりします。
コレは特別珍しいものでもなく、比較的よく見かけるものなので、今まで「あ、洒落てんな」位にしか考えてなかったんですが、で、じゃあ、ユニットバスとかに使われるシャワーカーテンって、あれは何なのかな?と。
何でだか理由はよくわかりませんが、薄いクリーム色とかの、酷いデザインのものが使われていることが多いですよね…。
別に目隠し的な目的があるわけでもないのに、透明じゃなくて、しかも、うっすらとシルエットが透けて見えてしまうような…。
わざわざあんなのを採用する必要は全く無いと思いまして…(僕が考えつく理由はただ一つ、不動産屋さんのコスト的な問題によるものだと思うんですが)。
浴室を、狭く、且つ、ダサく感じさせるだけで、乾きも悪くって、そのうちカビてきたりするじゃ無いですか…。
こうすれば良いんじゃないかな、と。
下らなくってすいませんでした…。
こーゆーの、好きなんです…。
開放感有り/遊びココロ有り/カビづらし、みたいな感じだと思うんですけど。
こんなのも有ります…。
Photo #1©caribbeanfreephoto , #2©@tomh , #3©Joe Shlabotnik

軽量鉄骨と合板の吹き抜けハウス



こちらのオタク、妄想の題材としてなかなか面白そうだな、と思いまして…。

妄想と申しましても、家自体は実際に横浜に建っている実在の家でして、オーナーは日本在住のイギリス人の方です。
妄想は僕の頭の中だけのお話でございますので、そこら辺は適当にあしらっておいて頂けますと幸いです。
何が面白いって、このお宅、一軒家なのに、何だかプレハブ小屋みたいなんです。
躯体は軽量鉄骨で、屋内はだだっ広い一つの空間になってるんですが、そこに、必要に応じて合板で「構造=お部屋」を作ってあります。
この空間の使い方や区切り方、以前にご紹介した「オートバイ修理工場のリノベーション」に共通する面白さを感じます。
一階は1フロア全部がリビング・ダイニング・キッチンです。
縦横のスペックが不明なのではっきりとは判らないんですが、4m×10mで40平方m、25畳位、といったところでしょうか。
で、上を見ると、梁が通ってまして、その上には合板で囲われた「箱」の様なものが。
階段で2階に上がると、先程の箱が。
中身はベッドルームとお風呂、トイレです。
2階の床はグレーチングになってまして、2階といえども、何だか1階と同じ空間に近い雰囲気ですね。
2階に「お部屋」が無い部分は、吹き抜け(というか、何もなく、そのまんま天井)になってまして、天井が高い分、開放感もありそうです。
天窓なんかもあります。
見れば見るほど不思議といいますか、なんと言いますか…。
確かに、10数坪程度のそれほど大きいとは思えない土地に、軽量鉄骨造りで結構大きな空間を作れている、というところは魅力的だと思います。
吹き抜けと天窓とグレーチングのお陰で、2階建てなのに、1階でこの自然光の採光が実現できています。
これも結構魅力的ですね。

工法的にも、特別に坪単価が安い、という工法では無いですが、この位シンプルにしてあれば、かなり安価に建てることができそうな気がもします。
でも、それ以外はどうなんですかね?
まず、真っ先に考えつくのが「冷暖房効率」の問題あたりでしょうか。
大空間且つ吹き抜け+グレーチングで、家全体が一つの空間みたいになってますし、屋根裏エリアも無く、という感じですからね…。
幸いなことに、寝室エリアは合板で区切られた別の部屋になってますので、ココだけは個別に空調でコントロールできそうですが、それ以外の大部分は、夏はチンチンに熱された天井や壁の熱が室内に伝わってきそうですし、冬は温めても温めても熱が逃げていきそうな気がします。
この造りだと、防音的な問題も有りそうですしね。
各部屋間の防音問題も有りそうですし、外部との間の防音も気になります。
そこら辺を意識して、断熱とか防音とかを色々やると、木造軸組工法とか2×4工法とかと比べても、結構高くついてしまうかも知れません…。
逆に言えば、断熱、防音を、きちんと、且つ、なるべく安価に実現する方法を検討して、通風、採光あたりもしっかりと考慮して建てれば、「面白くて」且つ「合理的な」家に仕上げることも可能なのかもな、という、「妄想≒可能性」面での魅力はある気がします。
じゃ、実際に「どんな人がこのおウチに住むのよ?」という話になってしまうと、なかなか難しい話になりますね…。
この広さ、このレイアウトだと、単身者、もしくは子供のいない若夫婦、というところでしょうか?
コストについて、ざっくり妄想してみたいと思います。
仮に土地が15坪位の大きさで建てられたとして、建物の躯体が坪単価70万円、2階部分の作り込みや防音、断熱までやったとすると…。
土地代が坪単価100万円として1,500万円、躯体が1,050万円、内装各種で1,000万円として約3,500万円位というところですかね?
一風変わった狭小住宅としてはそれなりの価格かな、という気もしますが、いつまでも住めるわけでもないと思いますし、お遊びとしてはあまりに高価な気がします…。
自分で5年住んだとして、賃貸に住む場合に払う家賃っを毎月12万円と考えると、12万円×12ヶ月×5年=720万円は回収できます。
で、そのあと上手いこと借り手がつくならば、固定資産税も設備更新も考慮しないとして、更に20年間貸し続けられれば、トントンまで回収できるわけですが、ま、そんなに上手くは行かないと思いますし、だとすると、1千万円や2千万円は無駄遣いするリスクを背負う、ということになるんですかね…。
ココらへんのお話は、ちょっと前にご紹介した、「物件の相場と住む人の要望の乖離」にも共通するんと思うんですが、こういった「面白い」住宅を、コストとかライフスタイルの面で、若い人のニーズと上手くマッチさせることができると、日本の住宅事情も、もっと色々面白くなりそうかな?、とか思うんですけどね。
(Photo ©ilovetypography.com )