【空間をイメージで区切る】箱に入ったダイニング



こちらのダイニングの作り、ちょっと面白いかなと思いまして。

オープンスペースのリビング・ダイニング・キッチンの中にある箱入りのダイニング

広々としたオープンスペースのリビング・ダイニング・キッチンなんですが、ダイニングエリアだけは、壁、床、天井に至るまでが板で覆われてまして、まるで箱の中のような雰囲気のスペースになってるんです。

キッチンの脇の箱入りのダイニング

「板で覆われている」といっても、実際のところはキッチン・リビングエリアとの間に壁があるわけでも無く、コーナー部に柱が1本あって、フロアが10cmほど高いスキップフロア状になっているだけなんですが、ダイニングエリアとその他のエリアが、異なる空間としてしっかりと色分けされてますよね。

壁を作って区切れば、ダイニングを独立した1つの空間として作ることは可能なわけですが、当然のことながら、広いひと繋がりの空間としてのメリットはその分損なわれますし、リビング側の採光や開放感にも大きく影響してきます。

それに対して、空間を物理的には区切らずに、こうやって内装や雰囲気などを利用してイメージとして区切ることで、全体の空間としての良さを残したまま、1つの空間を複数のエリアに分けることができているというのは、なかなか面白いかなと。

オープンスペースのリビング・ダイニング・キッチンの中にある箱入りのダイニング2

 

ちなみに、ダイニングスペースの右側に写り込んでいる大きな作り付けの本棚の裏側は、こんな感じのコンパクトなワークスペースになってます。

本棚の向こうのコンパクトなワークスペース

 

こちらが図面。

キッチンの脇の箱入りのダイニングのあるフロアの図面

ダイニングスペースのコーナーにある柱は、付柱のような見せかけの柱ではなく、構造用の本物の柱。そして、クローズドなスペースとして作られている本棚・ワークスペースエリアには、実は柱や耐力壁は一切無いんです。

何も考えずにいたら、「ダイニングスペースを(半)クローズに、本棚・ワークスペースをオープンに」というプランに流れていってしまうかもしれないところを、「この広々とした大きなスペースに柱が1本出て来てしまうとしたら、この空間をどうやって使うのが一番良いのか」という点から離れずにしっかりと考えた結果が、この面白さなのかなと。

( via int2architecture )

【落ち着けそうで良い感じ】斜め天井の下のロフトベッド



二段ベッドって、大きな地震のときに倒れたりしないのかがちょっと心配だったりしてたんですけれど、これなら大丈夫そうですね。

斜め天井の梁を活かしたロフトベッド

 

地震といえば、東日本大震災の発生から明日でちょうど丸3年。改めましてここで、犠牲になられた方々への追悼の意を捧げさせて頂きたいと思います。

 

ところで、このロフトベッド、どうでしょう?

特に上段のスペース、包まれ感があって、ものすごく落ち着けそうな良い感じの雰囲気じゃないですか?

壁に本棚や収納棚を作り付けてみたりしたら、更に面白い感じになってくれるかもしれませんね。

 

冒頭でもちょっと書いたんですが、二段ベッドって、大きな地震のときに倒れたりしそうで、ちょっと不安じゃないですか?

普通の二段ベッドでも、しっかりと耐震固定をしておけば大丈夫なのかも知れませんけれど、もしもスペースが許すならば、思い切ってこんな感じのロフトベッドを作ってしまうと耐震的な面での心配も無くなりますし、当然足も無いので、下のスペースの利用にも自由度が増してくれて、一石二鳥かなと。

 

小さいうちは兄弟2人で仲良く上下を使っておいて、お年ごろになってきたら、「上をベッド/下を勉強机エリア」的な使い方をするように組み替えるプランにしておいても良いかも知れません。

でも、間違いなく上段の取り合いになるんでしょうけどね…。

( via EL MUEBLE )