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屋内の箱の中のベッドルーム



コチラの「部屋の中に出現した木の箱」、かなり面白いアイディアなのでは無いかと。

部屋の中にこんな箱を作ってしまおうと考えついたのは、お部屋のオーナーのブノア夫妻でして、このロフトスペースのリノベーションをどうしようかと考えていたときに「箱」をつくることを思いついたんだそうです。
階段の下の部分はクローゼットになってまして、しかも、階段を登った上のエリアはドレッシングルームになってるんだそうです。
で、箱の中はといいますと、こんな風に独立したお部屋になっていて、ココはベッドルームとして使用しているんだそうです。
ちなみに、箱の中に入っていく入り口がある面は、全面が巨大本棚になってます。
この「箱」、サイズはといいますと、16ft×17ft×10ft、とありますので、大体4.8m×5.1m×3m、ということになります。
内部の写真とかがイマイチ無かったんですが、あんまりにも面白そうだったので、思わずGoogle SketchUpで画を書いてしまいました…。
階段のある面はこんな感じです。
この階段を登ると、上に中二階的なエリアがあるわけです。
つまり、この「箱」が、天井の高いロフトエリアを1.5フロア位に分けてくれているという…。
で、左側に回りこむと、「箱」の中に入っていくための入り口があります。
一面に作り付けられた本棚の収納力は相当なものだと思いますね。
幅4.3m×高さ3mですから、普通の家の本棚で言えば、「超巨大」壁面作り付け本棚、という位のサイズになると思います。
で、内部を逆から見てみるとこんな感じになってます(手前側には本当は壁があるんですが、透明にしてあります)。
図面上、箱の内部の天井高は2.2mありますので、まあ「若干天井が低めの」普通のお部屋、という感じでしょう。
程よくこじんまりとした感じで、周囲から閉ざされた空間でもありますし、寝室として用いるのにちょうど良いエリアになっていると思います。
前回「いつか子供たちが大きくなったらロフトを作りこんで子供部屋を…」という話を書いてみたんですが、思い切ってこの「箱」を作ってしまうというのもありかもしれません。
そもそものイメージとして、仮にロフトを新しく作るならば、今ある吹き抜けのエリアを改装して作るかな、と考えていたので、思い切ってそこにこの箱を作ってしまう、というプランならば行けそうな気もします。
僕の家には、5m×5mものサイズのものを作れるような空きスペースはちょっと無いんですけれど、4m×3m位のサイズならば作れそうです。
で、「箱」の上にベッドルームを一つ、下(内部)にベッドルームをもう一つ+二人共用の子供部屋兼勉強部屋を作る、というプランはどうかな、と。
セットで巨大本棚も作れてしまうところも魅力的ですね。
単にロフトを作るよりも更に手間はかかってしまいそうではありますが、思い切って屋内に躯体的なものを作ってしまうことで、空間全体としてはかなり利用効率が上がりそうな(無駄が省けそうな)気もしますし。
2段ベッドにするか、ロフトにするか、「箱」を作るか、選択肢がどんどん広がって、考えをまとめるのが難しそうです。
何にせよ、向こう1年以内くらいには決定して実行することになると思いますので、そのときにはまた、「こうしたよ」というご報告をさせていただきたいと思います。
Photo #1-3 via freshhome , #4-7©juutakudesign.com

大空間を区切るスキップフロアと棚



こちらのマンションの一室、手前のダイニングスペースと奥のリビングスペースの空間の仕切り方が中々良いなと思ったので、ちょっとご紹介させて頂きます。

リビングスペースとダイニングスペースがスキップフロアでつながっていて、しかもその間には、間仕切り的な、一風変わった棚が作り付けられてます。
この棚、ちょっと珍しい作りですね。
写真だとちょっとわかりづらいかもしれませんけれど、壁から1.5m位の場所(天井の梁に鉄の板が打ち付けられているあたりです)に、梁から床まで柱が一本通ってまして、壁とその柱を使って、その間の部分に棚を作り付けてあります。
棚の両側のエリアから使うことが出来て、本棚としてもディスプレイ棚としても、なかなか使い勝手が良さそうです。
スキップフロアと棚を使った空間の区切り方も面白いですよね。
このマンション、間取りなどの細かい情報が無いのではっきりとはいえないんですが、専有面積全体が930スクエアftということなので、単位を直すと、83平方m≒50畳、といったところでしょう。
このリビング・ダイニングに加えて、キッチン、ベッドルーム、お風呂位を作ったら、スペース的にはパツンパツンな感じかな、と。
そうすると、このマンションで暮らす人は、寝ている時とお風呂のとき以外は、ほぼ100%、このリビングダイニングで過ごすことになるわけです。
その「唯一の大空間」に対して、このスキップフロアと棚が「一体の空間ながらも色分けをする」ことに成功しているわけです。
(ちなみに、上記の写真の反対側、リビング側から見たダイニングエリアはこんな感じになってます)
このエリアが、スキップフロアも棚が無い、単なる一つの空間になっていたら、全く雰囲気が違ったと思うんですよね。
リビングに居てもダイニングに居ても、何だかいつも同じ場所にいるような気がしてしまうんでは無いかと。
メリハリが無いと言いますか何といいますか…。
コレが仮に、もっと広くて、いくつも部屋がある様なマンションだったら、ちょっと話は違うと思うんです。
別にこの部屋が1つの空間になっていても、別のエリアで別の空間を作っていけば良いわけですから。
でも、このマンションにはそこまでのスペースは無いです。
そういった物件に対して、この空間の仕切り方を持ってきて、ちょっと面白い雰囲気に作り上げている、というあたり、学ぶべきところがあるのでは無いかと思います。
ちなみにこのマンション、デザインやインテリアとは直接関係無いんですが、「不動産」という大きな買い物をするにあたって、何かの参考になりそうなエピソードがあるので、そちらも併せてご紹介しておきたいと思います。
オーナーのジェームズさんがこのマンションを買ったのは2005年、つまり、住宅バブルでアメリカの不動産が高騰まっただ中だった時期です。
でも、そんな状況下でも、この物件自体は、不動産屋をして『暗くてジメジメして、狭くて、どうしようも無い(ので、買わないほうが良いよ)』と言わしめる様な物件でした。
現在は1フロアのマンションとして住んでいるんですが、購入当初は上下2フロアが繋がったメゾネット形式のマンションだったそうです。
で、このマンションを安く手に入れたジェームズさんは、2つのフロアの中でも、比較的まともだった上のフロアを良い感じにリノベーションして、まずそのフロアを売ってしまったんだそうで。
そして、「全くダメダメ」状態だった下のフロアをリノベーションして、こんな素敵な1フロアのマンションに作り変えたんだそうです。
つまり、ジェームズさんは、この物件を見た時に、「下のフロア、リノベーションすればイケる」ということに気がついてたわけです(予想を上回ってダメダメだった箇所もあったらしいですが…)。
まずは、そこの「気づき」が重要だったとは思うんですが、このエピソード、それだけでは無くて、人生にとってもっと重要な行動原則の様なものが含まれているような気がするんですよね。
「良い方を売る」って、ちょっと突飛な行動の様にも思えますけど、逆のパターンをやろうとしていたら、つまり、悪い方を売ろうとしていたら、こんな良い結果にはならなかったのでは無いかと思うんです。
そもそも上のフロアはそこそこ良い感じだったわけで、そこに住もうと考えていたら、上のフロアのリノベーションは「ほどほど」で済んでしまっていたのかな、と。
で、下のフロアは売れなかったりして。
つまり、どっちも困っていたことになっていたのでは無いかと思うんですよね。
そういう様なことを考えてみると、単なる結果論なのかもしれないですけれど、ジェームズさんの取った行動というのは、「2つのフロアを最大限に有効活用するための最良の手」だった様な気がするわけです。
真似してできることでは無い気もしますけど、十の価値のものを二十や三十にしたければ、どこかで誰かが付加価値を生み出さなければいけないわけで、その「誰か」というのは、結局は自分自身なんだろうな、という様なことを考えさせられましたね。