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【包まれ感と開放感】コーナーに向かうワークスペース



レイアウトやスペースに制約があって、個室の書斎では無くちょっとしたワークスペースを何処かに作ろうかなということになるんだったら、いっそ思い切ってこんなアイディアはどうでしょう?

ラウンドしたコーナーに面したワークスペース1.jpg
 

コチラのワークスペース、壁に正対するのでも無く沿うでも無く、コーナーに向かって作ってあるんです。
しかも、そのコーナーは丸く弧を描いてラウンドしているという…。
コレはなかなかお目に掛かれないアイディアですね〜。
直線と直角で形成されている構造物の中に丸みを帯びた形状のものを入れることは決して効率が良いとは言えないと思いますし、コーナー部分がカットされていることだけを考えてみても、限られたスペースの一部をその分失っていることは確かです。
でも、実際に人が暮らす家という空間の利用効率というのは、そういった計算だけで計れるものでは無いのかなと。
ちょっとこのワークスペースに座っているところを想像してみて頂けますでしょうか。

ラウンドしたコーナーに面したワークスペース2.jpg
 

壁に正対した、若しくは、壁に沿ったごく普通のワークスペースに座った場合、居室内のその他の空間に対して完全に背を向けた形になるか、若しくは、左右どちらかに壁があるか、またはその両方というような状態になります。
それに対してこのワークスペース、右にある壁は自分に対して135度と開けた角度になり、左方向のリビングエリアに対しても半身で相対することが出来ます。
直角が基本のレイアウトの中に45度という角度を持ってくることで、ワークスペースだけでなく、この空間全体が相当面白くなってくれてますよね。
そして何よりもこのワークスペースのキモはこのラウンドしたコーナー部分なのかなと。
単に直角のコーナーにこのワークスペースを作って45度の角度で座ったとしても、視界の正面に来るのは柱なわけです。
それじゃ開放感もクソも無いわけですが、このお宅のようにラウンドしたコーナーにして窓を入れることで、前方の視界は完全に開け、且つ、半円状のドームに包まれた、開放感と包まれ感の共存する不思議な空間になってくれるワケで。
コンパクトなワークスペースでも大き目の窓に面してるだけで随分と開放的で良い感じの雰囲気になってくれるとは思うんですけれど、せっかくだったらこんな感じにもうフタひねりくらいチャレンジしてみるというのも遊び心があってなかなか面白そうかなと。

【コンパクトでもイイ感じ】包まれ感のあるバスルーム



広々としたバスルームというのが良い感じなのは当たり前として、狭くても居心地の良いバスルームを作ることは出来るのかなと。
横幅わずか1mちょいといったトコロでしょうか。
バスルームを作るにはあまりにも余裕が無さ過ぎる空間な訳ですが、コンパクトながらも包まれ感があって落ち着きそうで、コレはコレでアリなのでは無いかと。
狭くてもソコまで圧迫感が無いのは大きな窓があるお陰と言ってしまえばその通りなのかも知れませんけれど、縦方向に広がりをもたせた空間形状の面白さによるところも大きいと思うんですよね。
床に埋め込まれたバスタブが、これまたなかなか良い仕事をしてくれていそうですよね。
実はウチの自宅を建てるとき、地面を掘り下げてコンクリートでベタ基礎を打ったところに寝転がってみたことがあるんですけれど、「地面よりも低い場所で何かに包まれた状態」というのは想像以上に包まれ感があって不思議な気持ち良さがあった記憶があります。
きっとこのお風呂、「コンパクトさ」と「低さ」から生まれる包まれ感と、窓に向かって開けていく開放感が相俟った不思議な居心地の良さが味わえる特別な空間になっているのでは無いかと。
そういえば、斜線制限や土地の形状の問題で地面を少し掘って家を建てることってありますよね。
このお風呂を見ていて思ったんですけれど、どうせ掘るんだったら、いっそその穴にバスタブを突っ込んでしまうというのはどうでしょう?
バスタブを地面に埋め込むだけでも不思議な包まれ感や相対的に高くなった天井のお陰で想像以上の開放感が得られそうですし、もしも天井高や斜線制限の問題で掘り下げるんだったら、いっそのこと1階全体の階高を180cmくらいにして、浴室以外に寝室とか茶室とかを集めてフロア全体を天井の低い「包まれ感を楽しむための特殊な空間」にしてみるというのも面白いかも…。
( via homedit )