こちらのダイニングの作り、ちょっと面白いかなと思いまして。
広々としたオープンスペースのリビング・ダイニング・キッチンなんですが、ダイニングエリアだけは、壁、床、天井に至るまでが板で覆われてまして、まるで箱の中のような雰囲気のスペースになってるんです。
「板で覆われている」といっても、実際のところはキッチン・リビングエリアとの間に壁があるわけでも無く、コーナー部に柱が1本あって、フロアが10cmほど高いスキップフロア状になっているだけなんですが、ダイニングエリアとその他のエリアが、異なる空間としてしっかりと色分けされてますよね。
壁を作って区切れば、ダイニングを独立した1つの空間として作ることは可能なわけですが、当然のことながら、広いひと繋がりの空間としてのメリットはその分損なわれますし、リビング側の採光や開放感にも大きく影響してきます。
それに対して、空間を物理的には区切らずに、こうやって内装や雰囲気などを利用してイメージとして区切ることで、全体の空間としての良さを残したまま、1つの空間を複数のエリアに分けることができているというのは、なかなか面白いかなと。
ちなみに、ダイニングスペースの右側に写り込んでいる大きな作り付けの本棚の裏側は、こんな感じのコンパクトなワークスペースになってます。
こちらが図面。
ダイニングスペースのコーナーにある柱は、付柱のような見せかけの柱ではなく、構造用の本物の柱。そして、クローズドなスペースとして作られている本棚・ワークスペースエリアには、実は柱や耐力壁は一切無いんです。
何も考えずにいたら、「ダイニングスペースを(半)クローズに、本棚・ワークスペースをオープンに」というプランに流れていってしまうかもしれないところを、「この広々とした大きなスペースに柱が1本出て来てしまうとしたら、この空間をどうやって使うのが一番良いのか」という点から離れずにしっかりと考えた結果が、この面白さなのかなと。
( via int2architecture )
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【一緒に過ごせる距離感】キッチンと一体化するテラス
このお宅のキッチンとテラスの位置関係、最高じゃ無いですか?
キッチンの真後ろと言いますか、真正面と言いますか…。テラスに面した大きなガラスのスライドドアを開け放つと、もうほとんど同一の空間と言って良いくらいの近さ。
例えば、ある晴れた休日の午前。今日はテラスに出て、ビールでも飲みながらのんびり読書でもして過ごしたら気分が良いだろうな、と思ったとするじゃないですか。
別に自宅の中での話ですから、誰に気兼ねするでも無く、テラスに出てその通りにすれば良いわけですけれど、家族のためにキッチンに立ってお昼ごはんを作ってくれてたりする奥様のことなんか考え始めちゃうと、離れてテラスで過ごしていることが、何だか悪いような、寂しいような…。
でも、この位置関係なら、全然問題ありませんから。
ビールを飲みながら、キッチンとテラスで普通に会話をして、一緒に過ごせますから。
読書をしながら、たまに上の空で返事したりもできちゃいますから。
下ごしらえが一段落した奥様も、そのままテラスに出てきて、ソファに腰掛けながら一杯ビール飲んじゃったりも出来ますから。
何だったら、続きはご主人にやってもらっちゃってもOKかもしれないですから。
お昼ごはんも、そのままテラスに持ち出して食べちゃったりして。
ダイニングも当然すぐ近くなんですが、
この位置関係だと、本当に何の気兼ねもなく、ダイニングを使うかテラスを使うかを、その日の気分で自由に選べそうですよね。
ちなみに夜はこんな感じ。
洗い物をしたり、翌日のお弁当の仕込みをしている奥様とも、一緒に過ごせますから。
当然、洗い物はご主人にやってもらって、奥様はワイングラスを傾けながらその姿を眺めているというのもアリですから。
( via decoist )