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奥行き1mの小さなバルコニー



こちらのバルコニー、奥行きわずか1m位なんですが、ま、ちょっと良い感じだなと思いまして。

非常に非常にこじんまりとした最小規模のバルコニーだとは思うんですが、お休みの日に大人2人でちょっとコーヒーを飲んだり、夏の夜にちょっとワインを飲んだり、という位だったら十分だと思いますね。
ただ、注意しなければいけない点もいくつかあるとは思います。
・この雰囲気の良さは、「バルコニーの良さ」というよりは、「周辺環境の良さ」に依存していると思います。周囲の視界が開けていて、ちょうど良い感じに街路樹なんかもあったりして、という環境あってのこの雰囲気なのかな、と。ただし、別に周囲がまんまこんな感じでなくても、「良い感じの何か」があるならば、それでもOKだとは思います。
・奥行きが1mしかありませんので、足を伸ばしたらバルコニーのフェンスにぶつかってしまいます。御行儀よく椅子に座っている分には問題無いと思いますが、オットマン付きの椅子とかを置いて、もうちょっと寛いだ感じで過ごしたい、という場合には、ちょっとこの奥行きだと厳しいかもしれませんね。
・あと、このバルコニーに「拡張性」は無いですね。例えば家族が増えて、大人2人+小学生の子供1人、になったとしても、3人で「横に並んでお茶」(特に、「のんびり」なんてことを楽しむつもりの無い子供と…)などということは、ちょっと難しいのかな、と。当然、バーベキューというのも難しいと思いますし(焼くの専門で、食事は室内、という手はあるかもしれません)、バルコニーで朝ごはん、というのも、ギリギリOKかNGかの境目位かな、と。
・この雰囲気の良さのもう一つのポイントは、この良さ気なアンティーク風の木製のチェアかな、と。でも、この椅子、真鍮の装飾なんかも施されてますし、屋外家具というわけではなさそうです。なので、雨の多い地域とかだと痛んでしまうかも。逆に、バリバリの屋外家具のチェアだと、この雰囲気とはちょっと変わった感じになってしまうかもしれません(ま、そういうのが好き、という方には関係の無い話ですが)。
ま、何だかネガティブな感じのことを書いてしまいましたが、逆に言えば、大人2人でのんびりとワインを飲む程度のことをしたいだけであれば、この位の広さのバルコニーでも十分、という意味でもあるんですが。
夫婦2人で暮らしているんであれば、家にはこの程度のバルコニーがあるだけにしておいて、どんどん表にお出かけする、というので良いと思いますし。
Photo ©dmstudio

斜め天井のロフトのベッドルーム



こちらのロフトのベッドルーム、すごく普通な感じですが、自宅スペースの有効活用としては中々参考になる良い作りなのでは無いかと思います。

天井の高さは1.4m以上ありますので、日本の建築基準法上でのロフトということではないんですが、イマドキの日本のお宅としては、家の中にこういった斜め天井のエリアがある(北側斜線や道路斜線の関係で)というのは珍しくないと思います。
そういった場合、この斜め天井のエリアをどのように活用するか、何のためのエリアにするか、というのが、やり様によってプラスになったりマイナスになったりしますので、家を建てる祭の結構重要なポイントになってきます。
このお宅の場合は寝室にしているわけですが、やはり天井は屋根の傾斜が出て斜めになっています。
一番角度がきつい部分の斜め天井の角度は25度くらいでしょうか。
奥側は、最も高い所で2m強、最も低い所では1mちょっとという位の高さですが、通路になってる側の天井はしっかりと2m以上の高さがありますので、実際の生活においては全く問題はなさそうです。
この寝室、中途半端に広くしなかったところが良かったのかな、と。
幅3.5m程度の寝室で、天井の低いエリアにはベッドを置いて、天井の高いエリアは移動用の通路に充て、それ以外の機能はこの部屋に盛り込まない、という潔さが、良い方向に働いていると思います。
天井が斜めですので、置ける家具とかにも制約が出てきますし、ややもすると使いづらくなってしまい勝ちなエリアを、必要最低限の占有スペースで、使用上何の問題も無い寝室に仕上げている、というミニマルさが素晴らしいです。
「寝るための部屋」に特化しているところが良いと思うわけです。
これをヘタに広いエリアにして、寝室にリビング的な要素を持ってきてしまうと、この「有効活用」っぷりが損なわれてしまう気がしますね。
「この部屋に入ってきたら、無条件に寝るよ」という習慣が、最終的には「この部屋に入ってくると眠くなる」というパブロフの犬的な、「良い条件反射」を身につけさせてくれそうです。
斜め天井は包まれ感もありますので、落ち着いた雰囲気でよく眠れそうです。
こんな感じの寝室に、お好みで天窓を作ったりしても雰囲気が変わって面白いかもしれません。
Photo ©GregTheBusker